2016 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の健康長寿を目指した栄養学的検討 ~食行動を介した遺伝子多型の影響~
Project/Area Number |
15K00873
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
山崎 雅之 島根大学, 医学部, 助教 (60379683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯村 実 島根大学, 医学部, 准教授 (40272497)
矢野 彰三 島根大学, 医学部, 准教授 (80403450)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コホート研究 / 栄養調査 / 食行動 / 肥満 / 遺伝子多型 / 中枢神経 / 健康長寿 |
Outline of Annual Research Achievements |
島根スタディでは,2006年から毎年,隠岐郡隠岐の島町,雲南市(掛谷町,三刀屋町,大東町,加茂町,吉田町,木次町),邑智郡邑南町の住民健康診査に介入・調査を実施している。2006-2007年のフードモデルを使った食物摂取頻度調査あるいは自記式食事歴質問票による調査を行っている。これらのデータと本研究期間中(2015-2017)に行う食事調査から食事行動の変化を明らかにし,遺伝子多型データと合わせて解析することで,遺伝子多型が食行動に及ぼす影響を明らかにすることを目的としている。本年度も当初の計画どおり,島根スタディの研究参加同意者のコホート追跡調査で疾患情報の収集(既往歴,現病歴,服薬状況),生活習慣調査(運動,仕事内容等),体格指標,血液生化学検査(血糖,中性脂肪,総コレステロール,HDLコレステロール,HbA1cなど)を行った。さらに本年度は間食や夜食の摂取頻度を調査した。また,近年のゲノムワイド関連解析で,日本人,アジア人(中国,韓国),欧米人の肥満,肥満関連疾患(糖尿病など)に共通して,中枢神経(Central nervous system: CNS)で食行動に関与している遺伝子の多型の関与が数多く報告されているため,昨年度より引き続き,遺伝子多型解析(主に中枢神経で作用していると考えられている遺伝子FTO,MC4R,CNR1などとこれまでの報告されている中枢神経でなく各器官での発現が認められている肥満関連遺伝子)のためのDNAを血液中の白血球より回収を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度も,当初の計画どおりに島根スタディの研究参加同意者のコホート追跡調査として,隠岐郡隠岐の島町,雲南市(掛谷町,三刀屋町,大東町,加茂町,吉田町,木次町),邑智郡邑南町にて,隠岐郡隠岐の島町,雲南市(掛谷町,三刀屋町,大東町,加茂町,吉田町,木次町),邑智郡邑南町の住民健康診査にて肥満および肥満関連疾患(糖尿病,脂質異常症,高血糖症など)の疾患情報の収集(既往歴,現病歴,服薬状況),生活習慣調査(運動,仕事内容等),体格指標,血液生化学検査(血糖,中性脂肪,総コレステロール,HDLコレステロール,HbA1cなど)を行った。遺伝子多型解析では, これまで多く報告されている遺伝子を含め,中枢神経で作用していると考えられている遺伝子の多型を解析するため血液中の白血球よりDNAを回収した。また,この回収DNAを用いて, これまでの報告されている中枢神経でなく各器官での発現が認められている肥満関連遺伝子の解析にも用いることとした。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度も計画どおり,島根スタディの研究参加同意者のコホート追跡調査として,隠岐郡隠岐の島町,雲南市(掛谷町,三刀屋町,大東町,加茂町,吉田町,木次町),邑智郡邑南町にて,隠岐郡隠岐の島町,雲南市(掛谷町,三刀屋町,大東町,加茂町,吉田町,木次町),邑智郡邑南町にて調査を行う。また,本年度に引き続き,これまでの調査に加え過剰な間食,夜食,過食など食行動異常(摂食行動異常)も含めて調査を行う。遺伝子多型解析では,回収DNAを用いて解析を進める。さらに,疾患情報(既往歴,現病歴,服薬状況),生活習慣調査(運動,仕事内容等),体格指標,血液生化学検査(血糖,中性脂肪,総コレステロール,HDLコレステロール,HbA1cなど)と食事調査(食行動異常も含む),遺伝子多型解析を合わせて解析し,遺伝子多型と食行動の関係,食事内容変化と肥満および肥満関連疾患発症の関係,健康であった研究参加同意者の食行動と遺伝子多型の影響を明らかにする。以上の結果を総合的に解釈し,健康長寿の延伸に貢献する食生活の提案につなげる。
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Causes of Carryover |
本年度の現地調査は計画にどおり行われたが,関係機関との調整のの遅れにより,遺伝子解析,調査データの処理,統計処理に若干の遅れが生じているため,購入予定物品の購入が遅れているため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に本研究申請書にある追跡調査,遺伝子多型解析を引き続き行い,統計・疫学解析を行うため,そのために必要な物品の購入を行う。これらの物品は本研究申請書に当初より記載した品目である。
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Research Products
(3 results)