2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effectiveness of a New Portion Control Tool for Glycemic Control in Patients with Type 2 Diabetes Mellitus
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15K00880
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
福本 真也 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (90381996)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ポーションコントロール / 糖尿病 / 食事指導 / 食事療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】糖尿病治療において食事療法は最も基本的かつ重要な治療法である。日本における糖尿病の食事療法は、食品交換表を用いて指導されるが、その理解・習得や実践を困難とする患者が多いことが問題である。一方、1食分の食事量を制限すること(ポーションコントロール, PC)が過体重の是正に有効であることが知られている。欧米では食事指導の補助具としてplate型のPCツール(PCT)が使用され、肥満患者に対する体重減少効果も報告されている。しかし、糖尿病患者の血糖管理におけるPCTの有効性を検討した報告は少なく、特に欧米人に比べてポーションサイズが小さく肥満度も軽度である日本人2型糖尿病患者に対するPCTの有用性に関する報告は皆無である。本研究では、2型糖尿病患者に対する在宅食事指導用ツールとしてのPCTの有効性を検討する。【研究実施内容と成果】食品交換表を用いた従来の食事指導を継続する群と、PCT を用いた食事指導を追加する群で、血糖コントロールに及ぼす効果を比較した。(1)6ヵ月間の短期効果として、ランダム化標準治療対照並行群間比較試験(UMIN ID: UMIN000003494)での検討を行った。主要評価項目であるHbA1cは、試験期間中に従来の栄養指導群(32名)で有意な上昇を来したが、PCT群(29名)では有意な上昇を認めなかった。(2)更に、試験終了後の経過を観察研究として追跡し、PCTの治療効果持続期間等の長期効果について検討した。PCTによる血糖上昇抑制効果は、試験中止後3カ月後に消失した。当研究は、日本人糖尿病患者におけるPCTの有効性を初めて示した。
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Remarks |
新聞にて当該ポーションコントロールツールについての記事が掲載された:2015年12月1日(火)毎日新聞 大阪ローカル 21面「111弁当で適切な食事量を大阪市大が考案」。
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Research Products
(5 results)