2015 Fiscal Year Research-status Report
ポーションコントロールプレートを活用した教育効果の評価及び普及に関する研究
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15K00893
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Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences |
Principal Investigator |
山内 惠子 名古屋学芸大学, 管理栄養学部, 准教授 (90387910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂根 直樹 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究室長 (40335443)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ポーションコントロール / 重症化予防 / CKD / 低たんぱく食 / ヘルシープレート |
Outline of Annual Research Achievements |
欧米では肥満や肥満を伴う2 型糖尿病患者に対し、ポーションコントロールプレートが用いられている。我々は、日本人の食生活に合わせた和製ポーションコントロールプレート「ヘルシープレート」を開発し、その妥当性やランダム化比較試験を実施し、減量の有効性と安全性を報告してきた。 ヘルシープレートは、イラストにあわせ食材や料理を盛り付けることで、量とバランスを調整できるよう開発され、主食量を変えることで炭水化物を40~60%に個人対応の調整ができる。また、さらに工夫を加え、一食でたんぱく質10gと十分なエネルギー確保ができるようなCKD対応のヘルシープレートを考案した。 今年度の目標は、糖尿病患者や肥満および高血圧など慢性疾患を伴う患者の重症化予防を目的に、健康支援者(管理栄養士、保健師)の育成プログラムを開発することである。 まず、研修会で使用する質問票の作成した(透析予防・たんぱく制限に対する態度スコア(10問、50点)、透析予防・たんぱく制限に関する知識スコア(20問、20点)、食事指導に関する自信(10問、100点)。 CKD用ヘルシープレートおよび行動科学を用いた方法で2日間の教室開催では、ヘルシープレートを用いた指導ができる管理栄養士の育成を行うための指導計画及び内容の吟味し、基礎知識の十分な習得の他、わかりやすく、楽しくチャレンジできるように導くための方法を、ロールプレイを盛り込みながら行った。 調査、分析の結果については、糖尿病学会、日本糖尿病療養指導学術集会等で発表する。さらに参加者のグループインタビューを行い、プログラムのよい所や改善点を聴取し、まとめるなど、次年度につなげる研修方法のマニュアルの作成、教材の作成を進行させている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①研修の効果を確認するための質問票を作成し、研修会前後にその変化を測定した。また研修会後にプログラムの満足度等を調査した。 ②CKD用プレートに絵柄のプリントを施すには、デザインの吟味や製作費がかかってしまうことから、プレートは従来の無地のものを用い、食事の盛り付け方を示す「ランチョンマット」を考案した。 ③CKD用ヘルシープレートおよび行動科学を用いた方法で2日間の教室を実施し、調査、分析をおこなった。 ④結果については、糖尿病学会、日本糖尿病療養指導学術集会等で発表する。
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Strategy for Future Research Activity |
今日重症化予防は国あげての重要な対策課題となっており、CKDへの取り組みが必要であるといえる。しかしながら、腎機能が低下した患者に対しての、低たんぱく食の食事指導はなかなかハードルが高く患者は、低たんぱく食の理解に苦しみ、その実践度もあまり高くないのが現状である。 我々は、低たんぱく食が簡単に実践できるヘルシープレートの開発に成功した。しかし、本プレートが本当に患者さんのためになるかどうかは不明である。従って、本プレートを用いた食事介入試験を実施し、プレートを活用した低たんぱく食栄養指導法の有用性を明らかにすることを次の目的とする。 そのためには、参加者のグループインタビューを行い、プログラムのよい所や改善点を聴取し、まとめるなど、次年度につなげる研修方法のマニュアルの作成、教材の作成を進行させていること。 さらに、育成した指導者から、介入研究協力者をリクルートし、患者介入研究を行い、CKDの低たんぱく食に対する有用性を検証することを計画している。
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Causes of Carryover |
共同研究者である独立法人国立病院機構京都医療センター臨床研究センターの坂根直樹しの未使用額であり、2016年度の研究費としての保留である
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2016年度以降、介入研究がスタートする予定であり、介入時に使用する。
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