2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K00894
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| Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
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Principal Investigator |
翠川 裕 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (10209819)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 哲 広島文化学園大学, 看護学部, 教授 (40207874)
翠川 薫 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (20393366)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | サルモネラ / MY現象 / 硫化水素 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
金属（銅）の抗菌性を定性的かつ定量的に調べる新手法を食中毒原因菌サルモネラの硫化水素産生能を用いて開発した。定量的に銅の抗菌性を調べるために、現行のミュラーヒントン培地を用いたデイスク拡散法と比較した。DHL培地にサルモネラの菌株を全面接種し、中心に濃度勾配希釈した塩化第二銅溶液25μℓを滴下した。そしてその上に一辺が５㎝正方形の透明プラスチックをかぶせ２４時間３７℃で培養した。培養後、プラスチックで覆った部分は硫化鉄形成により黒色変化した。一方、塩化第二銅の抗菌性により、サルモネラの硫化水素産生が抑制された部位は、透明の円または楕円を形成し、その面積は、塩化銅の濃度に比例していた。本研究で用いられた新法は、現行法と比べ、64倍の感度を示し、抗菌性・薬剤感受性検査に役立つと考えられた。
銅の抗菌性評価を現行の大腸菌の代わりに、サルモネラ菌の硫化水素産生能を利用する方法として液体培地ラパポート培地および半流動培地LIM培地を用いるシステムを考案した。アルミニウムを入れたラパポート培地の色は青色から白色へと変化し、サルモネラ菌が培養されたことでアルミニウムには抗菌性がないことが判明した。一方、色が変化しなかった銅合金の場合では抗菌性が証明された。アルミニウムにより空気が遮断されたDHL培地下では硫化水素産生による硫化鉄が形成され、黒色変化を呈することでサルモネラ増殖が確認され、対して銅合金下では黒色変化を確認されずに、銅合金の抗菌性が認められた。高濃度塩化銅LIM培地では、色の変化は見られないが塩化銅の濃度の減少によって、サルモネラの硫化鉄形成が増加していることが培地の黒色変化で判明し、定量法が確立された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の成果として特許5869851 (平28.1.15)「塩化ナトリウムを含むサルモネラ菌検出用培地」出願人翠川 裕 が権利確定。
新たに特許出願
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究で開発した抗菌検査法及び菌の検出法を広くアピールし、改良を重ね、公式法として検査の現場にて用いられるようにする。
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| Causes of Carryover |
物品費；高額なサルモネラ血清は開封後の使用期限が短く、今年度収集したサンプル数が予定より少なかったために、次年度のサンプル数とまとめて検査するよう計画を変更した。このことは、試薬の有効活用に役立つものである。旅費：今年度、調査期間が予定より短期間で終了できたので、旅費が当初予定していた額より少なく済んだ。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
高額な血清を用いるサルモネラ検査を次年度のサンプルと合わせて実施する。
今年度十分ではなかった分担者との打ち合わせ会議の回数を増やすことを追加計画とし、次年度の旅費に計上する。
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