2015 Fiscal Year Research-status Report
唾液および尿中バイオマーカーによる生体リズムと食習慣の評価
Project/Area Number |
15K00895
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
米浪 直子 京都女子大学, 家政学部, 准教授 (70291979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若村 智子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40240452)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 食習慣 / 生活習慣 / 生体リズム / 唾液バイオマーカー / 尿中バイオマーカー / 朝食 / 運動負荷 / 運動習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトは、生体リズムを光や食事などの環境因子により24時間周期に同調させている。本研究では、唾液および尿中バイオマーカーを指標として、生体リズムおよび食習慣の評価を行った。 ①女子大学生を対象とし、朝食摂取習慣の有無により摂食群と欠食群に分け、摂食群は朝食摂取日、欠食群は朝食欠食日に調査を行った。いずれの群も起床時、9時、12時、15時、18時、就寝時の計6回の唾液採取を行った。唾液分泌型免疫グロブリンA(sIgA)および唾液中コルチゾル(CS)をELISA法により分析した。性周期について、アンケート調査と2ヵ月間の基礎体温測定により判定した。両群ともCSレベルは、起床時に最も高く、その後夕刻にかけて低下する日内リズムがみられた。摂食群では、9時のCS濃度が欠食群に比べて有意に低値を示し、起床時と9時のCS濃度の差が有意に大きかった。CS分泌速度についても、摂食群の起床時と9時の差が、欠食群に比べて有意に大きかった。さらには、sIgA濃度でも、摂食群の起床時と9時の濃度の差が欠食群に比べて有意に大きかった。黄体期と卵胞期での唾液バイオマーカーの値には有意差はなく、性周期の影響はみられなかった。朝食摂取習慣の有無がCS、sIgAなどの唾液バイオマーカーに影響していたため、生体リズムの維持には朝食を摂取する習慣が重要であることが示唆された。②女子大学生を対象とし、早朝での一過性の運動と食事摂取が唾液および尿中バイオマーカーに及ぼす影響を検討した。③男子大学生を対象とし、陸上競技や自転車競技などの運動習慣と食習慣による唾液バイオマーカーへの影響を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果の一部を国際会議に発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
唾液および尿中バイオマーカーの値はとても微量であるため、測定誤差が生じやすく繰り返し分析をする必要がある。対象者の人数を増やして個人差の影響を減らすとともに、再現性についても検討する予定である。
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Causes of Carryover |
少額の残金のために使用できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の予算と合わせて使用する。
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