2016 Fiscal Year Research-status Report
おやつを利用した食育による子供の食選択能力向上効果とその持続性
Project/Area Number |
15K00899
|
Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
郡 俊之 近畿大学, 農学部, 講師 (80440999)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | おやつ / 間食 / 食育 / 子供 / 小学生 / 中学生 / 食生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
おやつは、子供にとって自分で選択する機会があり、関心が高い食物である。おやつを媒体とした食育は子供に効果的であると仮説を立て、小・中学生に対する食物選択能力に及ぼす効果を検証している。また、介入時期の違いによる効果の差についても検討している。昨年度は近畿圏内にあるA小学校1年生とB中学校1年生を食育介入群とした。今年度は、同じ小中学校の1年生を対照群とし、同じ調査項目を、同季節に実態調査1・2として実施した。また、介入群(今年度の小学2年生と中学2年生)に対して、追跡調査を実施した。何れの調査も項目は、以下に示した通りである。 ①おやつ選択調査;実物の菓子類と飲み物をテーブルの上に一定の配置で並べ、子供自身におやつを自由に選択させた。 ②家庭におけるおやつ摂取調査;実際に摂取したおやつを、2日間、記録して頂く。 ③簡易型自記式食事歴法質問票;子供の食習慣調査 おやつ選択調査において、介入群の小学生は、エネルギー量および栄養素密度において介入後、大きく改善し、さらに追跡調査でも、その改善は概ね維持されていた。介入群の中学生では、小学生より改善効果は低いものの、エネルギー量などで改善があった。一方、対照群では実態調査1回目と比較して2回目で小学生のエネルギー過剰者が増加したが、その他は大きな変化はなかった。おやつ摂取調査では、介入群の小中学生で介入後に有意な変化はなかったが、小学生のエネルギー摂取量などで改善傾向が見られた。また、おやつ選択・摂取調査ともに、中学生よりも小学生の方が介入効果は大きい傾向にあった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた対照群の実態調査および介入群の追跡調査を実施できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、対照群(今年度小・中学2年生)について実態調査3(介入群の追跡調査に相当)を実施する。介入群の介入前後、追跡調査および対照群の実態調査1~3の結果を比較により、介入効果とその持続性について検証する。また、小学生と中学生のどちらが食育介入時期として効果的であるかについても検討する予定である。
|