2015 Fiscal Year Research-status Report
発想,再構築,改良,ふりかえりを通して創造的感性を磨く工学教育プログラムの開発
Project/Area Number |
15K00910
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
渡辺 信一 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00422212)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 工学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では人間が搭乗可能な2輪倒立型移動体を教材とし,その構造,制御技術,プログラムを理解し,同様な移動体を学生自らが製作することを目的としている.平成27年度は「創成工学実践Ⅱ」(学部3年生)という授業で,学生グループが予め製作してあった移動体をまず分解し,再構成を通して,構造,制御技術を理解し,彼らのオリジナルな移動体を製作した.ほとんどものづくりの経験が無い学生たちだったので,分解を通した構造の理解にまず苦労した.また,マイコンによるモーターの制御技術やセンシング技術についても経験が少なく,目で見ることが難しい現象を想像力を働かせながら理解することは難しいようであった.ただ,サンプルがあり,まずは模倣しながら再構成すればよかったので,大きなトラブルも無く,一通りの技術については理解でき,教育効果はあったのではないかと評価している. さらに,彼らオリジナルな移動体の製作には,学生らしい斬新なデザインとモーターの制御プログラムを改良して,乗り心地を追求するなど,単に移動体を製作するにとどまらず,実用性,学術性が垣間見る活動となった,これら一連の作業を通じて,まずはトライ・アンド・エラーを繰り返しながら,最終的には成功体験による達成感,満足感が得られ,今後の彼らの勉強に対する意欲が向上し,活躍が楽しみである. これらの結果を現在,工学教育系の学会で発表,論文としてまとめており,成果を公開する準備をしている.また,今年度の取り組みによる問題点を洗い出し,改善案を取りまとめ,次年度の取り組みにフィードバックしたいと考えている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既存の授業でテーマとして学生に提案し,学生が意欲的に取り組んだことと,彼らも同様な移動体を設計,製作,評価まで行ない,関連する知識の習得ができたと判断したため.
|
Strategy for Future Research Activity |
申請書の実施計画に基づき,今年度の授業でもテーマとして学生に提案し,学生たちにはまず分解させ,再構成を通じて,構造,制御技術の取得を行ない,彼らオリジナルな移動体の製作を行わせる.また,成果を学会等の場で公開する計画である.
|
Causes of Carryover |
モータやセンサー類が予定よりも安価に購入できたため次年度使用額が生じた
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度と同額で購入できる可能性が高いため,モータやセンサー類のスペックを上げる計画である.
|