2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research and development of the Physics Education contents corresponding to the global era.
Project/Area Number |
15K00931
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Research Institution | Takachiho University |
Principal Investigator |
並木 雅俊 高千穂大学, 人間科学部, 教授 (90150656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 忠芳 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (30460413)
佐藤 誠 津山工業高等専門学校, 総合理工学科, 教授 (90413830)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 国際物理オリンピック / 基礎物理学実験 / IPhO実験再現 / 世界標準物理実験 / 物理の基本を伝える実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、①国際標準の物理実験課題および解答例の日本語版作成、②国際物理オリンピック(IPhO)実験再現、③物理実験教育プログラムの研究開発およびコンテンツ化である。 30年度は、主に最終年度としてまとめの作業と今後(科研費終了後)継続のための準備を行った。ただし、電子的なコンテンツ化は実施できなかったので、IPhO実験問題翻訳を付録として載せた報告書(冊子体、198ページ)の発行を行い、これを関連教育研究者に配布することとした。ただし、物理の基本を伝える課題に加えて、製作に掛かる費用が安価な課題の提案を目的としたため、競争的要素の高いIPhO実験問題の掲載は最小限とした。 口頭発表:日本物理学会の秋季大会(同志社大学)において「IPhO光学実験の考察」をを、第74回年次大会(九州大学)において「物理学実験教育の要用」を歴史的視点から論じた。IPhO実験問題には光学分野が多い。このことは波動としての光を理解させることが、高校・大学初年級物理の鍵(キー)概念となっていることによる。しかしながら、光(波動)の分散、回折、干渉、偏光を原理に基づいて理解することは、生徒・学生のつまずきの一因となっている。これを実験実習により克服してもらうための提案をした。物理学実験教育によって、実験技術の習得、測定値の取り扱い方の習得、得られた結果を論理的に検討する方法の習得が挙げられる。物理学実験教育の重要性の理解が広く伝わるように、これらを歴史的に論じた。また応用物理学会の第29回物理教育に関するシンポジウム(九州工業大学)においてIPhO実験問題再現Ⅳ(半導体のホール効果)とⅤ(光の回折および散乱)の2件を講演した。
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Research Products
(5 results)