2017 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of science teaching materials complementarily utilizing museum collection and reproduction experiment / restoration device
Project/Area Number |
15K00958
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
東 徹 弘前大学, 教育学部, 教授 (30132939)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 理科教育 / 博物館との連携 / 実験開発 / 教具製作 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、博物館・科学館資料を活用した理科教材として、下記を開発し、発表、ないし報告を行った。 ①送電方式や送電電圧の違いによる電力損失を確かめる実験:応用物理教育(2017)57-62に発表 ②非弾性衝突におけるエネルギー損失を可視化する実験モデル:日本物理教育学会年会第34回物理教育研究大会(2017.8.)において報告 電力系統に関する資料は、青森県むつ市に設置されているむつ市科学技術館や国立科学博物館をはじめ、電気の科学館など各地の科学館で所蔵・展示されている。①はそれらで展示されている装置や資料と連携して、理科教育やエネルギー教育のなかで使用することの可能な教具の紹介と活用方法を示したものである。②は、例えば島津製作所創業記念資料館に展示されている力学資料など、やはり各地の科学館で所蔵ないし展示されている古い力学関係の実験機器と連携して、理科教育のなかで使用することの可能な教具の紹介と活用方法を報告したものである。また、理科教育で活用可能な博物館資料の探索のため、過去の化学資料を調査し、以下の報告を行った。Henryの化学書と宇田川榕菴の化学認識-『舎密開宗』の未刊稿本の確定と他の化学書をベースとした稿本の検討を通して-, 化学史研究(2017),113-127。この報告のなかでは、現在の理科教育、とくに化学分野において使われているテクニカルタームや考え方のルーツが江戸時代にまで遡ることができることを明らかにし、理科教育のなかでの活用可能性を示した。
|