2017 Fiscal Year Annual Research Report
theory designed to cultivate new abilities - study on construction of practical model
Project/Area Number |
15K00976
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
村上 忠幸 京都教育大学, 教育学部, 教授 (20314297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 とみ子 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (80402981)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 新しい能力 / 深い学び / messing about / 前仮説段階 / 探究学習 / 省察 / 経験学習 / アクティブ・ラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で展開される探究学習は、探究学習の真正性を充たした質の高い探究プロセスとしてデザインされた「前仮説段階あるいはmessing about(自由試行)を考慮した探究学習」である(10種程度開発)。これは協働的で自由度の高い授業形態をとり、従来の「教授-学習プロセス」に対して「探究-支援プロセス」として安定化させることができた。また、本研究の実践的・理論的進展として、探究学習により「深い学び」を実現できることが可能となることもわかった。このように本研究では「新しい能力」の涵養を可能とする「理論-実践モデル」を構築するという目標を達成することができた。 本研究では、「前仮説段階あるいはmessing about(自由試行)を考慮した探究学習」として小学校、中学校、高校、大学、教員研修等で広く実践し、マルチプル・インテリジェンスMI理論を用いた協働的で自由度の高い探究学習に安定した評価を得た。また、このような学びを「経験学習」として捉え、理論とつなぐ省察を取り入れた学習や教員研修を試行し、「理論-実践モデル」を「経験からの学び」として良好な反応を得た。 このような進展の柱としては、自由度の高い探究学習について、ディープ・アクティブラーニング(松下佳代、2015)の編著者・松下佳代氏との継続的な議論(村上、2017、日本理科教育学会課題研究にて)があった。松下氏は「深い学び」の「深さ」について「深い学習」「深い理解」「深い関与」を示すなかに,本研究の提案する自由度の高い探究学習が「深い関与」を示す深いレベルにあることを示唆した。一方で、この探究学習が持つ課題についても指摘された。それは、自由度の高い探究学習から科学的な見方・考え方をどのように育てるのかという問いである。これは、本研究における「理論-実践モデル」に「評価」の軸を入れる新たな目標として、継続して展開する。
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Research Products
(4 results)