2015 Fiscal Year Research-status Report
新たな遺伝子改変技術「ゲノム編集」の取扱いと倫理的問題点の検討
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15K00979
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
足立 香織 鳥取大学, 生命機能研究支援センター, 助教 (50609237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 栄二 鳥取大学, 生命機能研究支援センター, 教授 (40237631)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アンケート調査 / 市民の理解 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、全国大学等遺伝子研究支援施設連絡協議会(大学遺伝子協)の登録組織に向けたアンケート調査を実施した。アンケート調査の対象は、ゲノム編集技術を利用する側(開発者、研究者)および管理する側(各組織における担当部署)に分けて実施した。利用者向けでは、「利用している技術の種類」「生物種および数」「作製した生物の取扱い」「機関への申請状況」「譲受に関して」等の調査を行った。管理部署向けでは「ゲノム編集技術に関しての相談・届出・審査・承認等の案件の有無」「案件への対応方法」「件数」等の調査を行った。これにより、ゲノム編集技術・技術評価ならびにゲノム編集技術により作製された生物の取扱いについて、全国的な現在の状況が明らかとなる見込みである。 また、ゲノム編集技術を含む、遺伝子組換え技術全般に対しての市民(研究者以外)の考えを知るため、「たねと食とひと@フォーラム」が開催した国際シンポジウム2015「消費者が選べる遺伝子組み換え食品表示をめざして」(2015年11月21日)に参加した。このシンポジウムでは、一般の消費者や農業生産者が何に対して不安や不満を持ち、どういった点が誤解されているか率直な意見を聞くことができ、大変有用であった。 ゲノム編集技術の評価については、オフターゲットの有無と程度を確認するための次世代シークエンサーによる解析が実施できるよう、ヒトゲノムDNAを用いてエクソーム解析技術の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に沿って、大学遺伝子協へのアンケート調査を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に実施したアンケート調査の集計および分析を行い、特徴的な回答や内容があれば追加調査を行う。 次世代シークエンサーを用いたオフターゲットの有無と程度の確認についても、技術の検討を進める。
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Causes of Carryover |
調査に要する旅費を計上していたが、安全研修会等の際に情報収集を行ったことにより、当初予定よりも旅費を抑えることができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
調査に要する旅費に加え、次世代シークエンサーによるオフターゲットの解析にも利用する。
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Research Products
(1 results)