2016 Fiscal Year Research-status Report
新たな遺伝子改変技術「ゲノム編集」の取扱いと倫理的問題点の検討
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15K00979
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
足立 香織 鳥取大学, 生命機能研究支援センター, 助教 (50609237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 栄二 鳥取大学, 生命機能研究支援センター, 教授 (40237631)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ゲノム編集 / 倫理 / Gene Drive |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、日本ゲノム編集学会第1回大会に出席し(研究分担者 難波)、ゲノム編集技術の取扱いについて、倫理規制委員会にて検討を行った。 また、研究分担者 難波が代表幹事、研究代表者 足立が事務局を努める全国大学等遺伝子研究支援施設連絡協議会においては、TALENs, CRISPR/Cas9といった従来の技術に加え、Gene Drive(ゲノム編集技術を用いて特定の遺伝子改変を集団へ遺伝させる)といった新たな技術についても第8回遺伝子組換え実験安全研修会(2016年6月25日、千里ライフサイエンスセンター)にて情報共有を行い、参加者からも大きな関心が寄せられた。同安全研修会では、前年に実施した「ゲノム編集に関する国内の状況」のアンケート調査結果も報告された。国内ではCRISPR/Cas9を中心に、様々な生物に対してゲノム編集が実施されており、ほとんどの例で遺伝子組換えに準じて取り扱われていた。外来遺伝子を有していなければ「遺伝子組換え生物ではない」取扱いにしてほしいとの要望も出たが、それと同時に、社会的な理解を得るための検証や発信が重要、との意見もあった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大学遺伝子協での活動を中心に、ゲノム編集技術により作製された生物の取扱いに関する情報収集を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
国際的な動向や生命倫理における情報などに関して、関係する学会や研究者から情報を収集・分析し、ゲノム編集技術の取扱いと倫理的問題点や安全管理における注意点を明確にする。
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Causes of Carryover |
調査に要する旅費を計上していたが、安全研修会等の際に情報収集を行ったことにより、当初予定よりも旅費を抑えることができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
関係する学会や研究者から情報を収集するため、旅費を中心に執行する。
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Research Products
(1 results)