ゲノムコホート研究推進を視野に入れた高等教育におけるゲノム科学教育の実態調査

2016 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 15K00986
• Research Institution: Iwate Medical University
• Principal Investigator: 遠藤 龍人 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (70316355)
• Project Period (FY): 2015-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 科学教育 / 高等教育 / ゲノム科学 / ゲノムリテラシー / 教育プログラム

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、高等教育現場におけるゲノム科学、ことにゲノム・コホート研究の社会的認知の現状と研究 協力意思に影響を与え得る因子等を明らかにし、倫理・社会的課題に関する教育プログラムを策定することである。具体的には、学校教育現場との協力体制を構築した上で、高等学校生徒におけるゲノムリテラシーの実態を行う。同時に担当教員を対象にゲノム科学リテラシーに関する教育機会の有無を調査し、得られた調査結果をもとに「大高連携ゲノム教育プログラム」の提言を目指すものである。
アンケート調査（質問調査票）の表現等に修正すべき点や不備が複数あり、調査票の完成と倫理審査委員会での承認、調査の実施が平成29年度に持ち越された。岩手県教育委員会との連携や承認、遺伝カウンセラーの意見を参考にしつつ、再度検討・修正した上で本調査を実施する予定である。「大高連携ゲノム教育プログラム」については、実態調査結果に基づいて策定する必要があるため、調査後の教育現場への報告と並行して平成29年度内の実施を目指す。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

平成28年度までに高等学校生徒のゲノムリテラシーの実態調査を実施する計画であったが、アンケート調査（質問調査票）の作成が遅れ、学校教育現場との協力体制の構築にも時間を要していることから、調査の実施が平成29年度に持ち越されている状況である。

Strategy for Future Research Activity

引き続き臨床遺伝専門医や遺伝カウンセラーの意見を取り入れつつ、本研究の倫理審査委員会での承認を得る。さらに、岩手県教育委員会事務局、高等教育担当、学力・復興教育担当等との連携と協力を得ながら、生物学および現代社会・倫理担当教員を対象に説明会を開催し、調査の理解を得た上で、アンケート調査を12月までに実施する。調査対象は岩手県沿岸部および県北・県央・県南の高等学校を計画しているが、公的行政当局（教育委員会）を通じてのアンケート調査の依頼が困難な場合には、研究代表が所属する岩手医科大学（医・歯・薬・看護学部）および短期大学、医療専門学校の第１学年学生を対象としたアンケート調査を実施することとする。
協力教育機関との連携（説明や連絡）やアンケート調査の作成・郵送・回収・データ入力等の費用が発生するが、残る予算内で実施可能である。

Causes of Carryover

アンケート調査（質問調査票）の表現等に修正すべき点があったため、本研究の倫理審査承認と調査の実施が平成29年度に持ち越された。

Expenditure Plan for Carryover Budget

予定していたアンケート調査が次年度実施となったため、調査に関わる費用を繰り越す。研究代表者の所属異動の理由から、印刷機やFax付複写機の購入、文書作成・郵送・回収・データ入力等の費用として支出予定である。実態調査の教育現場への報告および「大高連携ゲノム教育短期プログラム」の作成を計画しているため、それらへの支出を行う予定である。