2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a simple experiment leading to comprehensive understanding of insect and human innate immune system
Project/Area Number |
15K00994
|
Research Institution | Kogakkan University |
Principal Investigator |
中松 豊 皇學館大学, 教育学部, 教授 (00456617)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 免疫 / 血球 / 食作用 / 昆虫 / 理科教育 / アワヨトウ / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
1伊勢市内小学校への出前講座において、昆虫の免疫について開発した教材をもとに以下のように容易かつ身近に感じることのできる教材を開発した。小学校3年生理科の「昆虫を育てよう」という単元で、通常はモンシロチョウの成長・発育を取り上げるが、モンシロチョウを野外から採集してくると、寄生蜂が寄生していることが多い。今回はなぜアオムシコマユバチはモンシロチョウ体内で生活できるのかを問題点として取り上げ、昆虫の血球と免疫の話について小学生でも理解が得られるように配慮し授業を行った。アンケート調査の結果小学校児童でも理解できる教材として取り扱える可能性が示唆された。
2三重県立総合博物館での昆虫実験ラボ2017において、アワヨトウの血球の観察や食作用の実験を行った。アンケート結果から最初は昆虫の免疫について知らなかったことが多いと回答があったが、実験後にはほとんどの参加者が昆虫の免疫のしくみを理解することが出来たという結果を得た。実験器具の扱いや方法についても良く理解し、実験を進めることができたという回答が多かった。また、名古屋市科学館で行われたサイエンスラボにおいても同様の実験を行い、アンケート調査の結果もほぼ同様の満足を得る結果となった。このことにより昆虫の免疫の実験は、自然科学に対して興味を持つ博物館や科学館などの来館者には有効な実験教材であることが示された。
3皇學館大学の理科実験実習という科目において、アワヨトウの血球の観察と墨粒に対する血球の食作用の観察を開発した実験手順に従い行った。in vivoとin vitroの両方の実験を行い、実験や観察のしやすさについてアンケート調査を実施したところ、血球の顕微鏡像はin vivo実験、実験手法についてはin vitro実験の方がそれぞれ実験し易いという結果になったが、それ以外は上記同様かなり高い満足感を得る評価となった。
|
Research Products
(10 results)