2015 Fiscal Year Research-status Report
科学リテラシー教育の応用によるグローバルシティズンシップ育成モデルの実証的研究
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15K00998
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Research Institution | Kobe College |
Principal Investigator |
三宅 志穂 神戸女学院大学, 人間科学部, 准教授 (80432813)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | シティズンシップ / 大学生 / 科学リテラシー / 科学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、学習者としての大学生がグローバルシティズンへと成長するしくみについて事例調査、理論的考察、実証的検証(実践)に基づいて構築することを目的としている。本年度は、研究を進めていくために必要な資料収集を主として行った。具体的にはまず、実践プログラムの対象者となる大学生に対する環境意識について調査することから着手した。この成果はAnnual Conference of Australasian Science Research Association (ASERA)2015(オーストラリア・パース:7月)において発表した。さらに、さまざまな興味・関心をもつ若者に、科学をベースにしたシティズンシップ意識を育んでいくための軸となる要素の抽出を試みた。これらの成果は、East-Asian Association for Science Education (EASE)2015国際学会(中国・北京:10月)において公表した。 専門家や専門機関を訪問し、ディスカッションする機会も設けた。例えば、高等教育機関における科学とシティズンシップの導入カリキュラムについて、デンマーク・コペンハーゲン大学の事例を訪問聞き取りした。また、シティズンシップ育成につながるサイエンスコミュニケーション実践の新たな展開事例として国立科学博物館を訪問した。さらに、宮崎大学における海洋プロジェクト報告会に参加し、地域自然環境を活用した、科学・環境意識育成教育実践について具体的な資料を得た。 次年度以降は、本年度の成果と収集した資料を参考にして、プログラム構築と実践に着手する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内外における事例調査を計画的に進めることができた。また、成果についても予定していたASERA2015、EASE2015のほか、国内の日本科学教育学会において公表することができた。初年度は、予定していた研究を円滑にすすめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
プログラム開発と実践に向けて、これまでの成果と資料を参考にしてすすめていく。プログラムを支える軸については知見を得ているので、それを具体的に実践できるような方法論の開発に取り組む。研究をすすめるための環境・設備についても計画的に整備していく。
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