2016 Fiscal Year Research-status Report
学習者要因に着目した学習経験自己評価表の開発と評価―初年次教育での学ぶ姿勢の育成
Project/Area Number |
15K01027
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
仲道 雅輝 愛媛大学, 総合情報メディアセンター, 講師 (90625279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根本 淳子 愛媛大学, 大学連携e-Learning教育支援センター四国愛媛大学分室, 准教授 (80423656)
竹岡 篤永 高知大学, 大学教育創造センター, 特任助教 (30553458)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 学習経験の質モデル / 初年次教育 / 学習者要因 / インストラクショナル・デザイン / ID美学第一原理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、パリッシュの「学習経験の要因モデル」にある「学習者要因」に焦点をあて、その支援方略を明らかにし、「学習経験自己評価表」を用いることで、望ましい学習姿勢を身につけ、学習効果が向上することを目指す。また、教員が学習経験を高める授業改善に使える「授業改善ヒント集」も作成し、授業改善を支援することを目的としている。 平成28年度は、「授業改善ヒント集」および「学習経験自己評価表」の一次案をもとに、初年次教育科目(新入生セミナー)を受講した学生を対象として実施した結果を分析し、その内容の内、ヒント集については、初年次教育学会第9回大会で発表した(仲道雅輝・根本淳子,「パリッシュの学習者要因に着目した授業改善ヒント集の開発-初年次教育での学ぶ姿勢の育成-」)。学習経験自己評価表については、日本教育工学会第32回全国大会で発表した(仲道雅輝・根本淳子・竹岡篤永・高橋暁子・鈴木克明「Parrishの学習経験の質モデルに着目した学習経験自己評価表の開発」)。 次に、学会発表の公開を目的として開設予定であったホームページを予定の通り開設した(http://www.cite.ehime-u.ac.jp/users/nakamichi/research.html)。 さらに、学会発表で受けた質問や研究メンバー間での再検討をもとに、今後の研究の方向性を決定した。内容としては、授業改善ヒント集については、第一段階として完成と判断し、学習経験自己評価表については、データ収集の対象とする教員を追加することとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は、「授業改善ヒント集」および「学習経験自己評価表」の一次案をもとに学会発表を行い、学会参加者の関心も高く、今後の研究の進行に有益な意見を得ることができた。 「授業改善ヒント集」は、初年次教育科目(新入生セミナー)を受講した学生を対象として実施した結果を分析し、初年次教育学会第9回大会で発表した(仲道雅輝・根本淳子,「パリッシュの学習者要因に着目した授業改善ヒント集の開発-初年次教育での学ぶ姿勢の育成-」)。「学習経験自己評価表」については、日本教育工学会第32回全国大会で発表した(仲道雅輝・根本淳子・竹岡篤永・高橋暁子・鈴木克明「Parrishの学習経験の質モデルに着目した学習経験自己評価表の開発」)。参加者の意見には、学習者の経験に焦点が当たっている点やヒント集が具体的に記述されている点に関心が高く、今後の研究の進展を期待するとの感想があった。 次に、学会発表の公開を目的として開設予定であったホームページを予定の通り開設した(http://www.cite.ehime-u.ac.jp/users/nakamichi/research.html)。 さらに、学会発表で受けた質問や研究メンバー間での再検討をもとに、今後の研究の方向性を決定した。内容としては、授業改善ヒント集については、今後、さらに集積する可能性を感じながらではあるが、第一段階として完成と判断し今後の研究の進行によって新たな方法を検討することとした。また、学習経験自己評価表については、データ収集の対象とする教員が1名である点について検討され、第一次案をベースに最終案とするにあたってデータ収集対象となる教員を追加することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度以降は、学会発表で受けた質問や研究メンバー間での再検討をもとに、今後の研究の方向性を決定した内容をもとに、次の推進方策をとることとした。 ①授業改善ヒント集については、今後、さらに集積する可能性を感じながらではあるが、第一段階として完成と判断し今後の研究の進行によって新たな方法を検討することとした。授業改善ヒント集は、将来的にはどのような活用のされ方をしているかやどのような効果があるのかについても検討していく必要があると思われ、この点については、環境要因の検討と合わせて、次回以降の研究でさらに推進していく予定である。 ②学習経験自己評価表については、データ収集の対象とする教員が1名である点について検討され、第一次案をベースに最終案とするにあたってデータ収集対象となる教員を追加することとなった。具体的には、平成27年度とは異なる、初年次教育に携わった教員1名から、半構造化インタビューを行う。インタビューの結果を平成27年度の内容と照らし合わせ、追加修正する。追加修正にあたっては、第一次案の素データに立ち返り、新たに平成29年度に収集したデータを素データレベルで混合し、第一段階の分析からすべてを再分析する予定である。また、分析過程を一層明確化し、スーパーバイズを受けながら、最終的な学習経験自己評価表の作成を目指す。最終案が完成次第、平成29年度の1年次生の授業を対象として、授業前後の比較を行うとともに、自己評価表を活用してみた感想についても分析し、自己評価表の学生の主観的効果を評価する。 ③引き続き、広く情報公開を行うため、ホームページを更新・改編する。
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Causes of Carryover |
当初予定していた打合せ日数が、やむを得ない事情により、日程が短縮されたため、旅費の執行額が減ったため残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度早々に開催予定としている打合せにて旅費として使用する予定である。
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Research Products
(3 results)