2017 Fiscal Year Research-status Report
タブレット端末特性を反映したインストラクショナルデザインとその有効性に関する研究
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15K01034
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Research Institution | Information and Research Center for Learning |
Principal Investigator |
赤堀 侃司 公益財団法人学習ソフトウェア情報研究センター, 研究開発部, フェロー (80143626)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | タブレットPC / インストラクショナルナルデザイン / 授業デザイン / 反転学習 / 動画教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、タブレットを活用した指導案の蓄積である。本年度は、いくつかの類別にして、指導案および教材を開発した。具体的な活動ユニットとして、算数などで、直接に画面上で指で動かす、分数などで図形を重ねる、国語などで写真から読み取る、文章の並びを変える、生活科で野外活動をして資料にまとめる、動画を用いてクラス内反転学習を行うなどである。特にクラス内反転学習を提案している。その考え方は、以下の通りである。 クラス内とは、教室の中で、という意味である。クラスルームのクラスの意味で、教室内で反転授業を行うという趣旨である。イメージ的には、通常は教員が作成した数分程度の動画を、授業中に子どもたちがグループで視聴する。内容によるが5分以内の動画なので、時間はかからない。グループでの話し合いや理解度チェックなど含めて、20分以内と考えている。視聴して分からない個所を、戻って再生するが、このわからない個所をグループで議論する。全員が納得したら、紙のワークシートで理解度テストか確認問題を行う。この間、教員は机間巡視してアドバイスを与える。授業風景をスケッチすれば、上記のような流れになる。この20分以内のクラス内反転学習は、授業の前半でも、途中でも、後半でもかまわない。それは、教員の授業デザインに依存する。 これらの教材は、いくつかの学校で実践された。小豆島の土庄小学校では、国語「慣用句を使おう」、東京都足立区関原小学校の総合「学校紹介CM」、東京都新宿区早稲田小学校の社会科「23区クイズを作ろう」などの小学校と、埼玉県立の熊谷高校、鴻巣女子高校など7校の高等学校である。いずれも、学力面で多大な成果を上げた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理由は以下の通りである。 ① 小学校と共同研究を実施した。 ② 高等学校との共同研究を実施した。 ③ タブレットPCを用いた教材を分類した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、以下の通り研究を継続し、まとめる。 ① これまで得られた教材と実践をまとめる。 ② 特に新学習指導要領に対応させて、タブレットPCの活用をまとめる。 ③ 社会とのつながり、資質能力の育成、自主的・対話的で深い学び、教科の見方・考え方とタブレットPCの活用の関連を、明らかにする。 ④ 可能ならば、単行本として刊行する。
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Causes of Carryover |
予定した国内および海外の学会への参加が、少なかったことが理由である。 平成30年度は、成果を報告書や学会などで発表するので、活用する予定である。
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Research Products
(4 results)