2017 Fiscal Year Research-status Report
アクティブ・ラーニング導入による学生の主体性獲得プロセスのモデル化に関する研究
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15K01036
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| Research Institution | Tokai University |
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Principal Investigator |
白澤 秀剛 東海大学, 情報教育センター, 講師 (50548766)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 有紀子 東海大学, 情報教育センター, 准教授 (40248779)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | アクティブラーニング / 主体的学修 / 学修方略 / 学習者特性 / 自己効力感 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、昨年度までの結果を踏まえて、次の３つを軸として研究を実施した。１つ目は昨年から継続して学習者特性が学習行動に与える影響の分析、２つ目は生体情報によるアクティブラーニング形式授業の主体的参加への影響測定、３つ目は
主体的学修のモデル化である。
１つ目の学習者特性が学習行動に与える影響分析では、これまで積み重ねてきた結果をもとに新たな項目を加えた調査を行い、コミュニケーション特性が一部の学習行動（主に学習方略）と相関があることが明らかになった。また、教員が望む学習行動は、あるコミュニケーション特性を持った学生に多く見られることがわかり、昨年度明らかにしたコミュニケーション特性と教員の印象との相関が見られることの論理的な説明が可能となった。２つ目の眼鏡型生体情報取得装置によるアクティブラーニングの学習への影響測定では、提示資料を読んでいるかどうかの峻別、心理的なインパクトを受けているかの峻別が可能であることが明らかになった。この結果を受けて、ビデオ教材による反転学習の効果を測定し、講義以後にビデオ教材を見せるよりも、講義前にビデオ教材を見せる方が心理的インパクトが強いことがわかった。他のアクティブラーニング手法での効果測定は次年度に取得できるよう準備を進めている。３つ目の主体的学修のモデル化では、過去２年間のデータ分析結果から、主体的学修は自己効力感と学習により得たいもの（動機付け要因の一部）により分類が可能であるとの仮説を得られたため、その仮説に基づいたモデル化のための調査を実施した。このモデルでは、観測が困難な個人の内面ではなく、学習行動（主に学習方略）によって、主体性を分類することを目指した。倫理審査に時間を要したため、平成29年度中に調査は完了したが、現在分析作業を進めている段階ではある。現在、おおよそ仮説通りの結果が得られる見通しを得ている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
２つの理由で、研究の進捗がやや遅れている。
１つ目は眼鏡型生体センサーを使って学修行動を測定した事例がないため、対象者による差なのか、学修行動による差なのかを慎重に見極めるための予備的実験が必要となるケースが予想以上に多くあったためである。
２つ目は主体的学修のモデル化のためのアンケート調査において、倫理承認手続きに時間を要してしまったためである。
上記２点とも既に倫理承認は得ているため、平成30年度は作業を進めていき、予定の目的を達成させる予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究で、コミュニケーション特性や自己効力感などの学習者特性が主体的学修に影響を与えていることは明らかになった。また、昨年度の調査結果から、学生が選択している学習方法（主に学習方略）によって主体的学修の分類が可能である見通しは得ており、今後は主体的学修分類と学習者特性を繋ぐモデルをデータ分析により作成する。さらに、そのモデルの妥当性を眼鏡型生体センサーを用いた模擬授業により検証する。
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