2017 Fiscal Year Research-status Report
身体的な活動の教育効果の評価とそれを用いた授業設計支援とアセスメント支援環境
Project/Area Number |
15K01040
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
望月 雅光 創価大学, 経営学部, 教授 (70284601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 美香 岡山理科大学, 工学部, 講師 (30521067)
山下 由美子 創価大学, 公私立大学の部局等, 講師 (90635294)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アクティブ・ラーニング / 教授法開発 / 教育効果の測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、プロジェクト・アドベンチャー(以下、PAという)とシーカヤックを用いた活動を対比しながら調査を進めている。本年度は、PAを活用した初年次教育の教育効果について検討するために、ある地方私立大で実施している入学時に行う新入生オリエンテーションを対象に調査した。その結果、事前と事後に調査票を用いて調査した結果、成長しようとする意識の向上、仲間を支えようとする意識、主体性の向上の項目が優位に向上していることを確認できた。また参加学生の98%が期待以上に楽しかった、期待通りに楽しかった、と答えている。さらに教員と学生間の距離が縮まったこと、友人を作るきっかけになったこと、友人と協力することの大切さを学生は感じていた。 なお、パニック障害のある男子学生1名、身体的な接触が苦手な女子学生1名が参加していたが、困難な取組みにも果敢に挑戦する姿勢を確認できた。挑戦できないワークについてはグループの応援をすることでグループに貢献していた。 教育効果の継続性について検討するため、半年後、教員やTA/SAへのインタビュー調査、参加学生への調査も実施した。その内容から教育効果の継続性を確認できている。 PAのような活動の場合、目標設定とふりかえりを行わせないと、単に楽しかったというだけで終わってしまうため、学生に強みと弱みを認識させ、活動を行わせるためのワークシートの開発をおこなってきた。プロジェクトアドベンチャー用とカヤックを活用した活動の2種類をこれまでの調査を踏まえ、開発を終えることができたと考えている。ワークシートの種類は20種類以上にのぼり、まとめることで学習ポートフォリオを作成できる。 その他、アクティブ・ラーニング型授業での実践(反転授業)を通して、アクティブラーニングを苦手とする学生の状況を確認し、そのことを研究に反映できるように準備を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、プロジェクトアドベンチャーを対象に調査を行うとともに、その授業で活用することができるワークシートを開発し、試用してもらうことができた。このワークシートの分析が十分に行うことができていないのが課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
カヤックを使った活動とプロジェクトアドベンチャーの活動を比較する必要がある。それぞれについて調査を行い、様々な角度からデータを収集できているが、比較検討が不十分であるため、データの整理、分析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
アルバイトを使って、データ分析を進める予定であったが、統計処理ができる学生アルバイトを確保できず、予算を使用することができなかった。引き続き、データ処理を行うために予算を活用する。
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