2016 Fiscal Year Research-status Report
持続可能発展教育を支援する野外体験学習システムの構築と実践的利用
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15K01050
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Research Institution | Kanazawa Technical College |
Principal Investigator |
竹俣 一也 金沢工業高等専門学校, グローバル情報学科, 教授 (50167491)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 気温観測 / 地域環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
持続可能な社会を実現するには、一人ひとりが科学的な常識から地球環境を考えていくことが必要である。それを支えるために地域は生涯的に参加できる環境教育およびESD(持続可能な発展のための教育)の場を提供し、地域における科学的リテラシーを向上させていかねばならない。本研究ではESD/環境教育への取り組みをⅰ)個人主体の体験活動、ⅱ)チーム主体の対話力に基づく体験・知識獲得活動、ⅲ)地域参加による問題発見・解決活動の三段階に分け、各段階に応じて自発的な持続可能な社会づくりの担い手を育む取り組みを支援するシステムを構築する。 平成28年度は昨年度に引き続き、上述にある活動を支援するシステムとして野外観測システムを活用した観測を実施し、実践活動を通してPISA型学力の涵養につながるシステムへと成長させた。さらに野外観測から得られる環境に関連した情報を分りやすく伝えること手法を検討した。また、生涯に渡って持続可能な社会づくりに寄与するには、地域や職場において環境保全に対する意欲を育むばかりでなく、環境に加えて経済・社会・文化の面から多様な価値観を育んでいくことが必要で考え、そのため地域に古くからある環境に関わる情報(白山雪形観測画像)を主体にした研究を推進した。この情報から児童生徒が科学的素養を身に付け、科学を判断基準の基礎として理解し、地球の「未来」を考えて議論をできるようになる教材コンテンツを検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
夏期の気温観測が使用している測器がトラブルなく機能しており良好であるため。また、昨年度から開始した白山雪形の時系列写真画像取得システムも良好に機能しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定どおりに推進する。次年度は引き続き、金沢市内中心部50か所および奥能登地区10か所に気温・湿度データロガーを設置し、夏季(7月から9月)の地方都市の熱環境状況を終日20分間隔で調査する。また、スカイラジオメータを用いて大気エアロゾルの光学的厚さの日々の変化を観測する。さらに、白山雪形の観測し画像を取得する。
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Causes of Carryover |
今年度予定していた気温立体模型の製作を見合わせたためである。なお、これにより研究推進に対して問題は発生していない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度中に製作予定であった気温立体模型を次年度において製作する。
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