2017 Fiscal Year Annual Research Report
Gamified Research Activities for promoting improvement of motivation
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15K01066
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大平 茂輝 名古屋大学, 情報基盤センター, 助教 (60339695)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ゲーミフィケーション / 研究活動 / モチベーション / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は以下のアプローチから研究を実施した。 ・報酬システムの導入と有効性の検討 前年度までに構築した、研究活動全般に対する包括的な支援を行う“Research Activity Concierge”(RAC)システムでは、個々の課題(研究活動スキル)の達成度しか分からないため、ゲームメカニクスの要素である、課題の達成度に応じて獲得できるバッジや経験値、レベルアップ、ポイント交換といった報酬の仕組みを検討し実装した。しかし、報酬という外発的動機付けが有効となる以前に、研究をはじめたばかりの学生にとって研究活動そのものをどのように進めてよいか分からないという問題が明らかになった。研究活動に精通していない学生にとって、日々の課題やタスクを正確に管理し漏れなく着実に遂行していくことは難しい。そこで、学生の研究活動と密接に関係するゼミ発表での議論に着目し、課題発言の自動抽出機能をRACシステムに加えることによって、学生の研究活動における課題遂行を支援する仕組みを導入した。これにより、研究活動における課題の存在をより正確に把握することが可能となり研究活動への良い影響が確認されたが、ユーザビリティや利用の習慣付けに対する課題が残った。
研究期間全体を通じて、ゲーミフィケーションの概念を研究活動に導入し、獲得されるデータの可視化を通じてGamified Research Activitiesの実現を目指した。研究活動全体を表すと同時に日々の目標設定や活動の可視化に用いられる研究活動マップを定義し、活動履歴を自動的に収集して実績を機械的に評価する仕組みを実装した。RACシステムが提供する、研究ノートの作成と課題・タスクの整理および相互評価・自動評価の可視化が、研究活動経験の浅い学生の目標設定とモチベーションの向上において特に有効であることが分かった。
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