2016 Fiscal Year Research-status Report
高等教育機関における情報基盤利用記録を用いたアナリティクス
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15K01067
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
鳩野 逸生 神戸大学, 情報基盤センター, 教授 (10208548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江木 啓訓 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (30422504)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Academic Analytics / 利用記録 / 情報基盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,学内に過去5年間に渡って保存されている 1) 有線ネットワークへの機器の接続記録, 2) 学内IP毎のHTTP利用記録,3) 無線LANシステムの認証情報, 接続記録 を分析し,学内における情報基盤の利用状況の解析を実施した. その結果,機器の接続記録の分析により,a) ネットワーク上に障害が発生していたことが利用記録から推定できることが判明した.b) 機器の入れ替え状況の季節変動が学部によりかなり相違点があり,これから各学部における情報機器の利用状況が推定できることが判明した. c) 長期間に渡って接続されたまま放置されている機器があり,セキュリティ上大きな問題があることが判明した.また,HTTP利用記録の解析により,一定の条件のもとで過去にウイルス等に感染したPCをかなりの精度で検出できることを示した.c) 無線LANシステムの利用記録により,過去5年間の利用人数の把握とともに,どのようなデバイス(機器の種類,OS)が用いられているかの解析が可能であることを示した.理系学部と文系学部で比較を行った結果,利用の大部分はスマートフォンであり,大差がないことが判明した,さらに,学内自習施設の利用状況(学年毎,利用時間),部局毎に集計することにより各学部の学生の在学時間の傾向分析も可能であることを示した. 上記の成果は,情報処理学会インターネットと運用研究会において発表している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
個々の利用記録の分析に関しては終了しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,複数の種類の利用記録(無線LANとHTTP, 有線接続とHTTP)を組み合わせた解析を行い,どのような解析が可能であるかに関する研究を行う.
解析手法,結果に関しては論文にまとめて発表を行う.
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Causes of Carryover |
予定していた国際学会への投稿が間に合わず旅費が支出できなかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度に投稿し,発表を行う.
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