2016 Fiscal Year Research-status Report
ゴールベースシナリオ(GBS)理論によるメタボリック症候群向けeラーニングの開発
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15K01079
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
都竹 茂樹 熊本大学, 政策創造研究教育センター, 教授 (70467869)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | eラーニング / 生活習慣病 / ゴールベースシナリオ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「行動・経験を通じて能動的な学びを促すシナリオ型教材の設計理論」であるゴールベースシナリオ理論を新たに取り入れることで、 ・病識に乏しく、生活習慣改善のモチベーションが低いハイリスク者であっても成果が期待でき、 低コストかつ時間的・地理的制約も少ないeラーニング(遠隔型保健指導)を開発し、メタボリック症候群の予防・改善、ひいては我が国の医療費削減へ寄与することである。 2年目は、eラーニング学習管理システムLMS(Learning management system)による保健指導の効果を検証した。自分の体重を負荷にした筋力トレーニング3種目と「和食・よく噛む・お茶お水」もしくは「和食・よく噛む・とるなら至福の完食」の3課題を1ヶ月間実施したところ、参加188 名のうち89名(47.3%)が1ヶ月間継続し、腹囲(84.3cm→81.5cm)、体重(62.7kg→61.4kg)、BMI(23.3→22.7)といずれも有意な改善が認められた。 その一方、半数は途中で脱落したが、その多くはLMSによる保健指導の受講が初めての実施者であった。 今後はn数を増やしての検証するとともに、脱落者の実態調査、インタビュー、LMSの使い方ガイドの充実など、脱落者防止を検討し、効果が期待でき継続を促す方法を検討する。あわせて最終年度の平成29年度は、本研究の主要な目的である、ゴールベースシナリオを活用したプログラムを作成し、その効果を検証する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我が国のメタボリック症候群、ひいては動脈硬化性疾患を予防・改善するためには、 (1)モチベーションが必ずしも高くないハイリスク者であっても興味を抱く、 (2)かつ結果が期待できるプログラムが欠かせない。 今回188名が実施し、統計学的にも優位な改善が認められたことから、順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年は、昨年度の参加者の日々のコメントを分析し、経過時間にあったメッセージの作成、これまでの研究結果を基にしたゴールベースシナリオの作成・検証を実施する。
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Causes of Carryover |
シナリオプログラムを作成せず、その元となる情報収集を主としておこなったため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度の今年度は、前年度の予算をあわせて使用する計画である。
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Research Products
(10 results)