2016 Fiscal Year Research-status Report
新しいオンディマンド教育実践のためのフィードバックに焦点をおいた学習データ解析
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15K01094
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
児玉 靖司 法政大学, 経営学部, 教授 (30266910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺脇 由紀 法政大学, 経営学部, 講師 (30559365)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | MOOC / 学習データ解析 / Deep Learning / 教材情報システム / オンライン学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究2年目であり、昨年度に続き(1)文献検索、(2)CourseBuilderを用いたサイト構築、(3)論文執筆を中心に実施した。論文に関しては学習データを得ることができたので統計解析で使われているクラスタリング手法を利用して学習者を分類し、学習者の評価を予測する論文を執筆した。最初に、加藤、神林らと共著で「Data Mining of Students' Behaviours in Programming Exercises」を執筆し2016年6月国際会議で発表した。 2016年4月より研究代表者の児玉が学習分析学会理事に就任したことにより、学習分析に関する研究の最新情報を得ることができ、新たに Deep Learning を利用した学習分析に関する考察を行った。最近では、Tensorflow や Chainerなどプログラミング言語 Python を使って簡単に機械学習の計算を実行できるようになってきた。我々は、大量の学習データから特徴を抽出し分類することができる機械学習の処理を利用して、学習者の行動を分析し学習者を分類することができる方法を考察し実験を行った。結果として、加藤、神林、寺脇らと共著で論文を執筆し2017年度6月にポルトガルでの国際会議で発表予定(採択決定)である。 新たに、「自己調整学習」分野での研究にも着手した。最近のIOT(Internet of Things)に代表される技術の発達により、学習者の行動を様々なデバイスを使って取得できるようになってきたため、学習者の行動を詳細に分析し自己調整学習に役立たせることが目的である。既に、2016年8月の国際会議で1編の論文を発表した。 2016年3月にLAK17(国際会議)に参加し、本分野でのステークホルダーと議論したり、最新の研究に関する情報を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的であった統計解析を用いた学習分析に関する論文を執筆し、2016年7月の国際会議にて発表することができた。 さらに、昨年に続きユネスコ主催の会議である Regional Expert Meeting on Massive Open Online (韓国、ソウル)にも児玉が招待され、アジアを中心としたステークホルダーと議論することができた。学習分析に関する日本を代表する組織である JMOOC においても、タイ、韓国、日本が中心となり「The 1st Asia-Pacific MOOCs Stakeholders Summit」を開催し、児玉が招待され、同様にアジア各国のステークホルダーと議論することができた。これら活動によってオンディマンド教育に関するアジアを中心した最新の情報を得ることができ、新たな研究に関する議論、考察を行うことができた。 新しいアイデアとしては、人工知能分野で注目されている機械学習や Deep Learning を学習分析に応用し、学習者の行動を分析することにより、学習者の評価を予測する研究を考えるに至った。2017年6月の国際会議(ポルトガル)にて発表予定(採択決定)である。 自己調整学習分野においても2016年8月国際会議にて発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度より、Deep Learning を用いた学習分析に注目し、追加の大規模学習データを収集して新たに学習分析を行っている。Deep Learning を用いた学習分析は、RNN (Recurrent Neural Network)等様々なアプローチも知られ応用範囲が広い分野である。我々は、学習データの時系列に注目したアプローチを新たに検討している。 さらに、今年度もユネスコ主催の会議である Regional Expert Meeting on Massive Open Online に招待される予定であり、アシア各国のステークホルダーと引き続き本研究分野に関して議論して行く予定である。2018年3月には、「The 2nd Asia-Pacific MOOCs Stakeholders Summit」(韓国)も予定されており、活発な議論ができる予定である。 LAK17等の国際会議にて分かったことは、ICTの発達によって様々な学習データを収集することができるようになったため、最近では自己調整学習の分野で様々な研究が行われるようになって来たことが分かった。我々もすでに、加藤、神林らと共著で論文を発表したが、今後様々なデバイスを用いてさらに、大規模学習データを集め学習分析するアプローチを検討中である。 国際会議での論文発表は、2017年6月にポルトガル、2017年8月に米国アトランタにて発表予定(採択決定)である。学習分析学会主催であるが、我々が主体で2017年8月に「Deep Learning用いた学習分析に関するワークショップ」を実施する予定である。本ワークショップは、国際会議の1部として開催するので世界各国の研究者と議論することができる。
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Causes of Carryover |
児玉が予定していた国際会議での発表が招待となったため、渡航費を計上する必要がなくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
新たな国際会議での発表を予定しており、渡航費の一部に充てる予定である。
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Research Products
(11 results)