2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K01108
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology , Junior College |
Principal Investigator |
小田 誠雄 福岡工業大学短期大学部, 情報メディア学科, 教授 (10185598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 まり子 羽衣国際大学, 現代社会学部, 准教授 (20269046)
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Project Period (FY) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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Keywords | 教育工学 / 肢体不自由児 / ユーザインターフェイス / 教育支援 / 入力機器 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は主に新たな入力機器の開発に取り組んだ。取り組んだ機器は以下の2つである。(1) 昨年度開発した腕の角度を検出し、タブレットPCに送信する機器の改良。従来WiFiを使って送信していたものをBlueTooth通信に改め、機器の小型化、省電力化を図っている。現在設計を終了し、機器の製作に取り組んでおり、29年度前期での完成を目指している。(2) 手に装着し指関節の折曲げを検出する機器。いわゆるデータグラブと同等の機器である。従来のデータグラブが指の折曲げをワイヤ等を使った複雑な機構を有するのに対し、本研究では圧力センサーを用いた簡単な機構を使って、関節の折り曲げを検出する。そのため小型軽量化が図れるという特徴がある。一方で関節とセンサの位置関係がずれると精度が出ないため、センサの固定を図る必要がある。このような課題を克服してプロトタイプを作成し、音楽の演奏に成功した。ただし(1)と同じWiFiを使って通信を行っているため、これをBlueTooth通信に改める事が次の課題である。 一方、計画しているプリント基板化による機器の小型化は前述の機器開発に重点をおいたため、前年度から大きな進展はしていないものの、複数のセンサを接続して面積の大きなセンサとして動作させることには成功している。29年度は全ての機器の小型化・省電力化が課題となるため、その一環としてプリント基板化も実施する予定である。 また研究分担者は、従来から使用している入力機器やソフトウェアを使って特別支援校でのサポート活動を続けており、新たな要望の聴取やメインテナンス活動を続けている。 平成27年度までに得られた研究成果は2件の論文として8月教育情報システム学会において成果発表を行った。引き続き28年度および29年度の研究成果発表を計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概要に示した通り、機器の開発で遅れているのはプリント基板化であるが、これは新たな入力機器の開発や従来機器の改良を優先させたためである。とはいえ、H29年度は機器の小型化・省電力化が中心の課題となるため、その一環として取り組んで行きたい。 一方、新たに開発した機器を検証授業で使用する計画も遅れている。これは検証授業の計画が本研究で開発する機器を使用せずスタートしてしまった(昨年度報告済み)ためである。今後も本格的に使用してもらうことは難しい状況となっており、抜本的に考える必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
機器の開発は当初計画より遅れているものの、実施計画を変更する必要はないものと考えている。一方検証授業の実施は、難しい状況となっているが、今後も開発した機器を使用するように働きかけて行きたい。 一方で、障害者差別解消法の影響で本学にも複数の肢体不自由児が入学している。現在、それらの学生を対象として機器の検証授業ができないか、話し合いを進めており、特別支援校での実施の遅れをカバーする活動として行きたい。
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Causes of Carryover |
入力機器の開発遅れが原因で、その部分の予算が未消化となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
開発遅れによる未消化のため、今後開発を鋭意進め、当初計画どおりに使用して行きたい。
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Research Products
(2 results)