2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development and generalization of museums, schools and community collaboration models for children's science academic ability and motivation for learning.
Project/Area Number |
15K01156
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Research Institution | Lake Biwa Museum |
Principal Investigator |
中野 正俊 滋賀県立琵琶湖博物館, その他部局等, 特別研究員 (40443460)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 主体的・対話的で深い学び / 博物館・学校連携 / 博物館・地域連携 / 活用型課題 / 言語活動の充実 |
Outline of Annual Research Achievements |
オランダ、スペインで進むイエナ・プラン(アクティブ・ラーニングの一種)は、博物館相当施設と連携して理科や環境学習でも活用されていることがわかった。この調査結果を受け、本研究の1年目は欧州の先進的事例をもとに、博物館・地域・学校連携モデルを開発し、学校が保持するモデルを改良した。2年目以降は開発し改良した連携モデルを新学習指導要領で目指される主体的・対話的で深い学びへどう取り入れるかに焦点化した。これによって、児童の理科に関する学力(知的面)と学習意欲(情意面)の双方が高まると考えた。 そこで、本研究は次の3期に分けて行った。まず、モデル仮構築期では博物館既存の体験学習を改良し、新たに開発した。次に、モデル改良期では仮構築した連携学習を学校や地域学習サポーターと協議し実践していった。博物館学芸員による学校への出前学習に加え、標本や展示物の貸出しを継続しながら連携学習を改良した。対象児童による博物館訪問学習を活性化した結果、理科における学力面について全国平均を上回った。一方、理科学習に対する有用感については、全国平均と変わることなく、情意面の向上について授業改善に取り組まなければならないことが明らかとなった。 最終のモデル汎用期では、理科学習を進めるにあたり、開発した全モデルの終盤に、活用力を育成できたかどうかを確認できる課題(活用型課題)を作成した。その結果、地域住民支援をベースに博物館と学校が連携して、児童による主体的・対話的で深い学びを進めることによって、学びの有用感と協働解決意欲は向上的に変容し、活用型学力も伸張することがわかった。 以上の成果を受け、県琵琶湖環境部森林保全課の職員と連携し、総合的な学習の時間を環境学習として実践した。そこでは児童が直接職員や住民と話し合う機会を取り入れるなど、先の理科の実践で不足していた学習活動を積極的に取り入れた。
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Research Products
(3 results)