2016 Fiscal Year Research-status Report
気象モデルとＧＩＳによる風力発電量予測システムの構築－アンサンブル手法を活用して
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15K01168
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| Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
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Principal Investigator |
泉 岳樹 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (10336513)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 風力発電 / 領域気象モデル / GIS / アンサンブル |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に引き続き、まず、風況予測の精度向上のためのアンサンブル手法についての検討を進めた。その結果、初期値アンサンブル手法による精度向上と比べて、マルチモデルアンサンブル手法や地表面境界条件のアンサンブル手法による風況予測精度の向上は限定的で、計算機負荷も考慮すると初期値アンサンブルのアンサンブルメンバーを増やすことが最も効率よく予測精度の向上に寄与することが明らかとなった。
次に、平坦地形に立地する風力発電所1ヶ所と複雑地形に立地する風力発電所1ヶ所からデータ提供を受け、各風力発電所の風況再現シミュレーションを初期値アンサンブル手法を用いて行い、風力発電量を予測した。風力発電量の予測結果と実際の発電量を比較し再現精度について検討を行った。その結果、平坦地形上の風力発電所の予測精度は高い一方で、複雑地形上の風力発電所の発電量の予測精度はばらつきが大きく、時間帯によって大きく変動することが分かった。予測精度のばらつきについて詳しく検討したところ、風向の影響が大きいことが分かった。そこで、予測風速から発電量を計算する際に風向別に補正を行うことにし、補正方法の検討を行った。その結果、風向に加え風速も考慮した補正を行うことで、風力発電量の予測精度が向上することが分かった。ただし、この補正方法で用いるパラメータは、風力発電所周辺の地形に強く依存しているだけでなく、使用されている風車の発電特性なども影響していると考えられるため、発電所毎に求める必要がある。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計算機の導入が当初の計画より遅れたために風況予測のためのアンサンブル手法の検討に時間がかかり、研究全体のスケジュールが計画よりやや遅れているが、風力発電量の予測については、平坦地形上だけでなく複雑地形上の発電所の発電量予測についても風向別に補正を行うことにより予測精度を向上させる目処が立ってきた。
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| Strategy for Future Research Activity |
風力発電量の予測を行う対象期間を1年まで延ばし、通年での発電量予測の精度についての検討を行い、その後、風力発電量予測システムの構築とチューニングを行う予定である。
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| Causes of Carryover |
本年度導入した数値解析用のコンピュータが電源容量の関係で当初計画していたより安価なものになったことと、研究補助者を雇用予定であったが、お願いできる人材を見つけられず雇用できなかったため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度雇用できなかった研究補助者の雇用に充当する予定である。
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