2015 Fiscal Year Research-status Report
内生的かつ動的な社会・経済システムにおける主体の意思決定・行動にかんする研究
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15K01180
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| Research Institution | Yamaguchi University |
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Principal Investigator |
山田 隆志 山口大学, 国際総合科学部, 准教授 (90401570)
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2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | モデリング / マルチエージェント実験経済学 / 意思決定 / 学習 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
まず、「オンライン広告枠オークション」(*1)の研究では、業者より提供された入札データの分析を行い、一日の時間帯、ユーザが訪問するウェブサイトによっては入札額を変動させるどころか何もしない意思決定をすることがあることが分かった。このことは、その後の(マルチエージェントによる)計算機実験でも、時々何もしないという意思決定が長期的には落札回数を増やしなおかつ平均落札額を抑えられることを確認した。
一方、「Swedish Lottery」(*2)の被験者実験を進めるに当たり、申請者がそれまで研究の対象としていた「Lowest Unique Integer Game」(*3)との均衡の比較をおこなった。その結果、勝ったときの利得が比較的小さいと何もしない意思決定が占める割合が高くなるのに対して、大きいときは常にゲームに参加する意思決定を下し、どの数字を選ぶかという均衡は「Lowest Unique Integer Game」のそれに収束することが得られた。最後に、被験者実験を行うためのパラメータ設定とソフトウェア作りを行った。
*1: Web 広告枠をリアルタイムにオークション形式で買い付け、配信を行うもの。
*2: M 以下の正の整数を提出し、他の誰も考えていない最も小さな整数を考えたプレイヤが勝つゲーム。このゲームにおいてはプレイヤ数が不定である。
*3: Swedish Lottery においてプレイヤ数が N と定められているもの。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度に所属が変わり、研究環境構築に時間がかかったのが最大の理由である。
まず、「Swedish Lottery」の被験者実験では実験を実施するためのプログラム作りと実験設定をするための理論モデル検討にも当初予定していたよりも時間がかかり、この年度には実験を行うことができなかった。しかし、年度の終わりにはこれらの問題はほぼ解決され、平成28年度に実験をするめどが立った。
一方、「Web 広告枠オークション」の実証分析は、課題を始めるまでの分析に問題があることが判明し、最初からやり直したのも遅れの原因となった。
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| Strategy for Future Research Activity |
「Swedish Lottery」、「Lowest Unique Bid Auction」(*4)、「Lowest Unique Integer Game」の被験者実験では平成28年に関西大学経済実験センターにて実験を行った。その結果を踏まえて、追加の実験をする予定である。一方、計算機実験では被験者実験の結果が Poisson Game と Random Player Game で近似した時の挙動を分析する。
一方、「Web 広告枠オークション」は引き続き実証分析を進めてモデリングの基礎とする。
*4: 価値 V を持つ財のオークションを Swedish Lottery の形式で行うもの。参入コストを C、落札者の入札額をBとするとオークションに勝ったときの利得は V-B-C であり、負けたときの利得は -C となる。
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| Causes of Carryover |
平成27年度は当初予定していた被験者実験を行えなかったため、謝金の支出が 0 となった。また、「オンライン広告枠オークション」のデータにかんしては実証分析をやり直したために新たなデータの購入しなかったのが理由である。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
差引額のうち、600千円を謝金(被験者実験)に、残額(192千円)を消耗品費(オンライン広告枠オークションデータ)に割り当てる予定である。
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[Presentation] Exploration of good strategies in real-time bidding2015
Author(s)
Nabeta, T., Yamada, T., Yamamoto, G., Yoshikawa, A., Terano, T.
Organizer
9th International Conference on Agent-based Approaches in Economic and Social Complex Systems (AESCS 2015)
Place of Presentation
Bali, Indonesia
Year and Date
2015-09-09 – 2015-09-11
Int'l Joint Research
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[Presentation] Dark pool usage and market volatility2015
Author(s)
Xiong, Y., Yamada, T., Terano, T.
Organizer
The 20th Annual Workshop on the Economic Science with Heterogeneous Interacting Agents (WEHIA 2015
Place of Presentation
Sophia Antipolis, France
Year and Date
2015-05-21 – 2015-05-23
Int'l Joint Research
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