2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Evaluating Models for Environmental Policies by using Real Options Approach under Ambiguity and Their Applications
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15K01213
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| Research Institution | Doshisha University |
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Principal Investigator |
辻村 元男 同志社大学, 商学部, 教授 (40335328)
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2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | リアルオプション / 曖昧性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成27－29年度にわたる本研究課題「曖昧性下におけるリアルオプション評価法を用いた環境政策評価モデルの開発と応用」において，最終年は，次の研究成果を得た。
曖昧性下における企業の資本投資のタイミングを分析した研究（辻村, 2017）を拡張し，資本の拡張と縮小が必要に応じて繰り返される場合について考察した。本研究においては，資本が作り出すアウトプットの需要に曖昧性があり，その曖昧性をショケブラウン運動によって表現した。辻村 (2017）では，将来の収益フローに対して曖昧性が存在し，Chen and Epstein (2002)によって開発されたκ-ignoranceを用いて曖昧性を表現した。この設定の下では，曖昧性は収益フローのドリフト項にのみ影響を与えていたが，本研究では，Kast and Lapied (2010), Kast et al. (2014)が開発したショケブラウン運動を用いることで，アウトプットの需要の曖昧性がドリフト項に加え拡散項にも影響を与える場合を考察した。分析に際しては，企業の問題を特異確率制御問題として定式化し，資本の拡張・縮小のタイミングとその規模を求めた。分析の結果，最適な資本の拡張・縮小のタイミングを定める閾値を数値的に求めた。さらに，いくつかの重要なパラメータについては，企業の意思決定に対して示唆を与えるため，感度分析を行った。主要な結果としては，アウトプットの需要のボラティリティが大きい程，資本投資が遅れること，企業の経営者がより曖昧性回避であれば，資本投資が遅れることが示された。
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| Remarks |
得られた研究成果は，研究代表者のウェブサイトで随時紹介される。
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