2018 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical analysis of cumulativeness and spillover effects of academic knowledge from R&D contests
Project/Area Number |
15K01218
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
岡村 浩一郎 関西学院大学, 商学部, 教授 (80580349)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | イノベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、基礎研究、応用研究を対象に、通常は研究者が課題を設定し、助成を受けてその課題解決に向けて研究を進める通常の研究助成の枠組みと異なり、主催者が事前に提示した研究課題の解決を目標として、研究者が課題解決に必要な研究資源を調達、確保しつつ、研究を進め、その成果 (課題の解決策) を主催者に提示(参加者間で成果を競争)する枠組みである研究開発コンテストにおける、研究の累積性と応用性の検証である。 過年度の検証結果として、コンテストが対象とする技術分野とその周辺分野、それぞれの成熟度が相互に影響した結果、コンテスト参加が研究パフォーマンスに与える影響、及び周辺分野への波及効果に差違が生じている可能性が確認されていた。そこで、平成30年度は、成熟度として知識の性質、具体的には、明示的で伝達が容易なために早く共有される形式知と、反対に形式化が難しいため伝達が困難な暗黙知という観点から、ハードウェア分野(実機)とソフトウェア分野(シミュレーション)、それぞれのコンテストの間の比較検証を行い、ハードウェア分野のコンテスト参加の方がソフトウェア分野のコンテスト参加よりも研究パフォーマンスに正の影響を与えること等を確認した。 さらに平成30年度は本課題の最終年度であることから、とりまとめの一環として、本課題が対象とする研究開発コンテストと比較して、より技術の実用化を重視している懸賞金(アワード)型研究開発(イノベーション・コンテスト)について、既存のコンテストや施策について調査し、施策、プログラムとしての効果を確認した。
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Research Products
(1 results)