2017 Fiscal Year Research-status Report
ハイブリッド人工胆管構築技術を基盤とした術後胆管狭窄予防
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15K01295
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
曽山 明彦 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (10549447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堺 裕輔 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (10608904)
江口 晋 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80404218)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 組織工学 / 再生医療 / 胆管 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、胆管上皮細胞、血管内細胞、線維芽細胞などの細胞の分離培養技術を確立し、同細胞を3D培養することにより作製された管腔構造体を用いて、それ自体が組織修復や抗炎症機能を有する機能性ハイブリッド人工胆管を作製することを目的とする。東海大学との共同研究により、マウスの胆管上皮細胞の分離・培養技術を確立しており、同細胞を用いた構造体の作成を図っている。 また、管腔構造体の大動物への移植を目的とし、ブタ胆管移植モデルを確立した。ブタへの構造体移植を考え、佐賀大学との共同研究により、ブタ線維芽細胞を分離培養し、同細胞を3D培養することにより、管腔構造体を作製することに成功した。線維芽細胞を用いた管腔構造体のブタへの移植実験を行うと同時に、前述のごとく、血管内皮細胞や胆管上皮細胞と組み合わせたハイブリッド人工胆管の作成に取り組んでいる。 ヒト、マウス、ブタ各々、線維芽細胞、胆管上皮細胞、血管内皮細胞をどのような比率で共培養するのか、細胞数、培養条件の確立を目指し、実験を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト胆管上皮細胞による管腔構造作成は困難であったが、佐賀大学との共同研究によりブタ線維芽細胞の培養技術を確立し、同細胞を用いた管腔構造体の作成に成功した。すでにブタ胆管移植モデルは確立しており、今後、ブタへの線維芽細胞管腔構造体の同種移植実験を行い、その有用性を明らかにできると考える。 同時に、in vitroでの胆管上皮細胞と線維芽細胞の至適培養条件設定を行っており、線維芽細胞と胆管上皮細胞を組み合わせた管腔構造体作成の準備も進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
ブタ胆管移植モデルへの移植実験を進め、組織評価、血清学的評価等を行う。また既に進めている線維芽細胞と胆管上皮細胞の3D培養技術を確立した後に、両細胞を組み合わせた管腔構造体を作製する。 線維芽細胞構造体、胆管上皮細胞+線維芽細胞による構造体、各々の移植後の組織評価、血清学的評価を進める。
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Causes of Carryover |
当初の研究計画を変更したこともあり、進捗が遅れている。そのため、本年度余剰分を線維芽細胞と胆管上皮細胞を組み合わせた管腔構造体作成実験等に必要な試薬等の購入に充てる予定である。
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