2015 Fiscal Year Research-status Report
酸化LDL動態イメージングに基づく新しい抗動脈硬化機序の解明
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15K01309
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
中野 厚史 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 上級研究員 (90217787)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | バイオイメージング / 動脈硬化 / 酸化LDL / 褐色脂肪細胞 / 骨格筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞レベルでの研究を論拠とした、各種循環器病疾患における原因因子、憎悪因子としての酸化LDL (以下 oxLDL)の重要性言われてきた。しかし、1990年代の数々のRI標識を行ったoxLDLの動物への投与実験の結果から、oxLDLは体内で生成されても肝臓での取込により血中からすぐに消失してしまっているのではないか?という。oxLDLと循環器病疾患の関連への懐疑的な議論も出るようになってきた。 しかし、ここ10年の複数のグループにより其々別の手法を用いた血中の微量oxLDLを計測技術が開発され、疫学的研究がなされた。その結果、数多くの循環器系疾患と血中の微量oxLDLとが高い相関を示すことが改めて明らかにされた。 我々は、高解像度SPECT/CTを用いたoxLDLのインビボイメージング手法を開発し、これまでに野生型マウスにおいては、褐色脂肪へoxLDLが集積することを発見した。 本年度は、各種スカベンジャー受容体KOマウスに対して、同様のインビボイメージングを行った結果、褐色脂肪へのoxLDL集積に関わる分子を同定することができた。また、骨格筋へのoxLDLの集積についても同分子が関与していることも明らかになってきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
褐色脂肪でのoxLDL取り込みに関わるスカベンジャー受容体分子を、RI標識oxLDLを用いたSPECTイメージングおよび、Biodistribution実験により同定することができた。 oxLDLと動脈硬化の関連を明確にするために、同定した分子と動脈硬化モデルマウスであるApoEマウスとを交配させDKOマウスを作成し、現在繁殖中である。 また、褐色脂肪への刺激実験として寒冷刺激を野生型マウスに対して行ったところ、確かにRI標識oxLDLの取り込みは増大した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度、褐色脂肪へのoxLDLの取り込みに関わる分子を明らかにしたので、その分子のノックアウトマウスを用いた褐色脂肪および骨格筋刺激条件下において、野生型マウスに同一刺激を行った場合に、どのように取り込みに変化が生じるかを明らかにする。 ApoEマウスとDKOマウスを用いて寒冷刺激時や運動負荷時に動脈硬化領域の抑制されるのかについての実験を行っていく。
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Causes of Carryover |
本年度は当初、解析用ソフトウェアと運動負荷用RunningWheelシステムを導入する計画をしちた。しかし、購入予定の運動負荷用RunningWheelシステムが改良型となり、研究計画当初の価格より高価となってしまった。そのため、本年度予算のみ全システムを購入することが困難であるため、一部装置を次年度に分割して購入することとしてため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
新型の運動負荷用RunningWheelシステムの増設を行い、運動負荷実験を行う。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Oxidized LDL (oxLDL) activates the angiotensin II type 1 receptor by binding to the lectin-like oxLDL receptor2015
Author(s)
Yamamoto, K., Kakino, A., Takeshita, H., Hayashi, N., Li, L., Nakano, A., Hanasaki-Yamamoto, H., Fujita, Y., Imaizumi, Y., Toyama-Yokoyama, S., et al.
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Journal Title
FASEB J
Volume: 8
Pages: 3342-3356
DOI
Peer Reviewed
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