2017 Fiscal Year Annual Research Report
Design and biomaterial application of nucleic acid-clipping nanogel
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15K01312
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
澤田 晋一 京都大学, 工学研究科, 助教 (50444104)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 多糖 / 自己組織化 / 核酸 / 温度応答性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である、自己組織化ゲル微粒子のゲル構造を自在に制御する会合性因子としてオリゴ核酸による二重鎖形成力を利用(核酸クリップ)することで、会合体形成およびそのゲル構造を厳密に制御した新規会合性ゲル微粒子(核酸クリップナノゲル)を構築するとともに、二重鎖オリゴ核酸の特性である温度応答性を付与した新しい動的高分子ナノ組織体の開発を進めている。平成29年度は、前年度末端アルキン化オリゴ核酸とアジド基置換プルランのクリック反応により得られたオリゴ核酸置換プルランの特性解析を行った。このオリゴ核酸置換プルランを水に溶解させた後、この溶液を昇温させ、種々の条件で降温させる(アニーリング)ことでオリゴ核酸の二重鎖形成を促した。得られたオリゴ核酸置換プルラン溶液の動的光散乱測定を行なったところ、150~200nm程度の微粒子を形成していることが確認された。また、アニーリングしたオリゴ核酸置換プルラン水溶液を電子顕微鏡(TEM)により観察した結果、動的光散乱測定ので得られた粒径と同様の直径を有したナノサイズの微粒子状構造が確認された。この微粒子形成は水溶液におけるオリゴ核酸置換プルラン濃度の上昇に伴い、その粒径が増大する傾向が見られ、濃度によって粒径が制御し得ることが示唆された。また、フィールドフロー分離-多角度光散乱測定から微粒子が数分子のオリゴ核酸置換プルランにより形成していることが確認され、数量体のごく短いオリゴ核酸の二重鎖形成を会合力としてナノサイズのゲル微粒子を構築し得ることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)