2016 Fiscal Year Research-status Report
温度・電気・薬物の各ニューロモデュレーションによるてんかん発作抑制効果の比較研究
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15K01332
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
井上 貴雄 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (80513225)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 局所脳冷却 / ニューロモデュレーション / てんかん |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、温度・電気・薬物による各ニューロモデュレーションのてんかん発作抑制効果を比較することで、最適なニューロモデュレーションの組合せや相乗効果について探索することが目的である。H28年度は、試作した一体型のニューロモデュレーションデバイスを用いた実験を実施した。各モデュレーターの動作を確認するために麻酔下のラットに対してデバイスのインプラントを実施した。回復期間を経た後に、未処置脳に対する効果について検討を実施した。電気刺激、温度制御、薬物投与による正常脳波に対する興奮・抑制効果を確認することで、インプラント化状態においても正常モデュレーターが動作することを確認した。その後、コバルト粉末の脳表設置することで形成される慢性焦点モデルに対するてんかん様異常脳波抑制効果の評価を実施した。しかしながら、コバルト誘発性の異常脳波がいずれのモデュレーターにおいても安定制御下に置けない状況に陥ってしまった。したがって、コバルト設置量を調整することで本実験において最適サイズの焦点形成方法について検討を進めた。コバルトの設置量を減らし焦点形成サイズを小さくすることで、概ね制御可能な慢性てんかん焦点を形成することができた。なお、各モデュレーターによる発作抑制効果については解析を実施中であるが、それぞれの発作抑制に対する特性が異なるために、解析方法について検討が必要となった。また、引き続き例数の追加によるデータの蓄積が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ラットを用いた実験によりデータを取得することができたが、それぞれのモデュレーション効果の比較方法について検討を要しており、解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
H28年度の実験を引き続き実施し、効果の違いについての詳細な検討進める。
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