2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the early diaganosis and treatment for discogenic low back pain
Project/Area Number |
15K01337
|
Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
土井田 稔 岩手医科大学, 医学部, 教授 (60237170)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 秀樹 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (20285604)
遠藤 寛興 岩手医科大学, 医学部, 講師 (60458172)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 椎間板 / MRI / T2マッピング / フッ素 / 側方椎体間固定 / 最少侵襲手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
MRIT2マッピングによる一連の研究からグレード1または2の椎間板変性がないか、軽度の変性にとどまる椎間板では、運動負荷を行ってもT2値が回復することが判明し、逆にT2値が回復しない椎間板は変性に陥っていることが明らかになった。このことからMRIは椎間板変性の初期早期診断に有用である。また、同様の結果は、椎間関節にも合致し、病理学的にも証明が可能であった。 一方、腰痛の早期診断として骨に注目し、腰椎固定術前後の血中フッ素濃度を経時的に測定した。フッ素濃度は術後1周で一旦低下するが、徐々に上昇し、術後1と3ヶ月では有意な上昇がみられ、骨形成能が向上していることが示唆された。従って、フッ素濃度の測定により骨代謝の状態が診断できることを明らかにした。 ラットの創外固定による椎間板圧迫変性モデルを用いた研究では、椎間板変性の進行とともにオートファジー活性の高い脊索由来細胞の減少と非脊索由来細胞における死細胞の増加を認め、オートファジーが椎間板の恒常性維持に重要な役割を果たしている可能性を明らかにした。 これらの研究結果を踏まえ、最少侵襲治療法について研究した。椎間板変性の進行を予防することが、腰痛治療につながることは明らかである。しかし、現時点は、変性進行を遅らせる有用な治療法の開発の臨床応用には至っていまし。従って、側方侵入による椎体間固定では、腰痛の原因である椎間板を切除し、その機能を消失させることが可能である。従来の後方侵入固定法との比較においても出血量などの手術侵襲が小さく、同様の腰痛軽快効果が得られており、最少侵襲治療法として有用であることが判明した。本研究において、低侵襲腰痛治療の方法のひとつになりうることを明らかにした。
|
Research Products
(12 results)