2017 Fiscal Year Annual Research Report
Network Meta-Analysis: Theory and Application to the Medical Technology Assessment
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15K01351
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
折笠 秀樹 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (20245038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手良向 聡 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20359798)
野間 久史 統計数理研究所, データ科学研究系, 准教授 (70633486)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | メタアナリシス / システマティック・レビュー / 費用対効果 / 薬剤経済 / 心房細動 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
理論的研究として、野間氏らがネットワークメタアナリシスで使われる変量効果モデルの問題点へアプローチした。少数例での標準的手法の問題点を指摘し、正確な推測のためのBartlett補正を伴う尤度ベースの手法を提案した。国際学会等で発表し、論文出版した。メタアナリシスに関する総説論文も「岩波データサイエンス」誌に著した。 応用研究として、各国の薬剤経済ガイドラインを対象にして、メタアナリシスの記載状況について調査をした。全部で16のガイドラインを抽出した。メタアナリシスに関する記載の程度を、26項目のチェックリストで調べた。チェックリストは新たに我々で作成した。記載の充足率を調べたところ、ドイツ(65%)、英国(58%)、スコットランド(50%)がトップ3であった。フランスおよびポルトガルの充足率は0%であった。中央値は21%であり、最近のガイドラインほど充足率は有意に高かった。結果はISPOR国際学会(2017年5月)で発表した。次に、心房細動直接的抗凝固薬のWarfarinに対する薬剤経済分析の結果を、大分統計談話会(2018年2月)で発表した。Warfarinを直接的抗凝固薬へ切り替えることにより、1年延命にかかる医療費の増分(すなわちICER)は約400万円だと報告した。この額は欧米でも妥当と考えられており、日本の中医協でも追随している。ここでの分析は単純な疾病モデルに基づいていたが、1年延命に400万円というのは高すぎるという意見があった。価値観に依存するという意見や、年齢よって閾値は異なるとの意見も寄せられた。確かに、高齢者だと余命が短いので大金を使いたくないが、若者はまだ先が長いので生き延びられるなら惜しまないというのは尤もかと思えた。さらに、機能性表示食品制度で用いられたメタアナリシスについても調査し、学会発表や論文出版した。
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Research Products
(21 results)