2017 Fiscal Year Research-status Report
筋再生の分子機構を指標とした骨転移患者に対する安全で効果的なリハビリテーション
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15K01381
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| Research Institution | Nara Medical University |
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Principal Investigator |
城戸 顕 奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (70382306)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤羽 学 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (40326327)
田中 康仁 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (30316070)
長谷川 正俊 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (50251111)
五條 理志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90316745)
下田 絵美子 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (00596950)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | がんの骨転移 / 筋量 / 筋再生 / 身体活動量 / 活動の質 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は骨転移を有する担がん患者に対して、罹患部に高負荷をかけない複合運動トレーニングを行い(例えば切迫骨折を呈する両側 下肢の骨転移であれば、NuStepを用いて集中的に上肢を鍛えるなど)そのリハビリテーション介入効果を臨床評価並びにプロテオーム解析することにより1)骨転移患者に対する安全かつ効果的なリハビリテーションの開発 2)骨転移患者の筋力・運動耐用能維持・ 回復に関与する指標分子の同定を目指すものとして開始した。昨年度は、前年までの健常者において行った試みと登録10患者(外来患者)の 安全性の評価およびリハビリテーション成績の結果を受け、観察する対象患者群をいっそう広げた。罹患部に高負荷をかけない複合運動トレーニングの実施は成功し、結果、離床訓練日開始日を短くするなど、機能評価評価/ADL評価においては一定の成果を得られこれらを学会発表した。対象群としては原発がん患者の病勢制御が得られ、かつ骨転移病巣の局所制御が得られた入院患者のうち(初年度は外来患者であった)、ほぼ日常的な活動性を維持してい る(ECOG=0.1)ものからECOG=2まで対象を広げ安全かつ有効と定めた強度でのリハ介入を行い観察を行った。リハ前後の体組成計評価は全例に行い、とくに筋肉量と握力に焦点を定めた疾患別(臓器/原病別)層別化の試みは順調に遂行できている。しかしながら、比較的病勢が安定し、十分なトレーニングが取れている群においても、筋肉量の増強は研究開始前の見込みより困難であることも明らかとなってきた。同じく研究の経緯で、再生指標としては筋量に加え、(むしろ)身体活動量・活動の質が筋量よりも機能予後に重要な影響を与える可能性が見いだされた。ゆえに追加評価項目にリハビリテーション中の身体活動量測定を加え、現在追加評価を遂行しており、このため補助事業期間の延長を申請した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は筋再生機構を指標として骨転移を有するがん患者に対する安全で効果的なリハビリテーションの開発をするものである。健常対象者による予備実験も含め筋量評価および採血検体の解析、リハビリテーション治療の実施は問題なく遂行し得たが、登録患者中、当初原発がんの病勢が安定していたものの全身状態の悪化の転機を見たもの複数例あり、研究の経緯で、評価項目として再生指標としての筋量に加え、(むしろ)身体活動量・活動の質が筋量よりも機能予後に重要な影響を与える可能性が見いだされた。ゆえに追加評価項目にリハビリテーション治療中の身体活動量測定を加え、加速度センサーによる評価を遂行しており（本学医の倫理審査は承認済）、このため補助事業期間の延長を申請、やや遅れている現状である。
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| Strategy for Future Research Activity |
現状までに採取した対象患者群の筋量（体組成）データについて原発がん病巣の病勢を加えた2次解析を加えるとともに、本年度に追加採取する活動量／活動の質データを評価指標として加えて入院リハビリテーション効果の検討を行い、「骨転移を有する担がん患者に対する罹患部に高負荷をかけない複合運動トレーニングの総合的効果」として安全性、リスク項目の反省を含め学会発表および論文作成を行う予定である。
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| Causes of Carryover |
本研究は筋再生機構を指標として骨転移を有するがん患者に対する安全で効果的なリハビリテーションの開発をするものです。健常対象者による予備実験も含め筋量評価および採血検体の解析、リハビリテーション治療の実施は問題なく遂行し得ましたが、登録患者中、当初原発がんの病勢が安定していたものの全身状態の悪化の転機を見たもの複数例あり、研究の経緯で、(むしろ)身体活動量・活動の質が筋量よりも機能予後に重要な影響を与える可能性が見いだされました。ゆえに追加評価項目にリハビリテーション治療中の身体活動量測定を加え、加速度センサーによる評価を遂行しており、このため補助事業期間の延長を申請、追加評価に予算を計上し直しました。向後は現状までに採取した対象患者群の筋量（体組成）データについて原発がん病巣の病勢を加えた2次解析を加えるとともに、本年度に追加採取する活動量／活動の質データを評価指標として加えて入院リハビリテーション効果の検討を行い、「骨転移を有する担がん患者に対する罹患部に高負荷をかけない複合運動トレーニングの総合的効果」として安全性、リスク項目の反省を含め学会発表および論文作成を行う予定です。
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[Journal Article] 脊髄損傷患者における超急性期からの筋電バイオフィードバック訓練とロボットスーツを用いた早期リハビリテーション介入の4例2017
Author(s)
重松 英樹, 林 雅弘, 城戸 顕, 石田 由佳子, 宮内 義純, 大島 学, 岩田 栄一朗, 奥田 哲教, 倉 知彦, 森本 安彦, 田中 康仁
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Journal Title
総合リハビリテーション
Volume: 45
Pages: 839-843
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[Presentation] 転移性脊椎腫瘍に対する最小侵襲脊椎安定術後のリハビリ評価2017
Author(s)
石田 由佳子, 城戸 顕, 森本 安彦, 岩田 栄一朗, 奥田 哲教, 重松 英樹, 稲垣 有佐, 小杉 真一, 井上 良太, 田中 優, 降矢 芳子, 堀川 博誠, 田中 康仁
Organizer
第１回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会
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[Presentation] 画像的脊髄圧迫を呈する転移性脊椎腫瘍患者に対する最小侵襲脊椎安定術(MISt)後の早期離床成績2017
Author(s)
城戸 顕, 石田 由佳子, 森本 安彦, 岩田 栄一朗, 奥田 哲教, 田中 誠人, 増田 佳亮, 重松 英樹, 岸 真五, 塚本 真治, 藤井 宏真, 朴木 寛弥, 堀川 博誠, 田中 康仁
Organizer
第50回 日本整形外科学会 骨・軟部腫瘍学術集会
