2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K01387
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
森島 貴顕 東北医科薬科大学, 東北医科薬科大学病院, 診療放射線技師 (00742496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千田 浩一 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (20323123)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | リハビリテーション医学 / 放射線防護 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年、寝台横置きの状態で使用する追加防護具の散乱線除去効果について報告した。今年は寝台縦置きの状態で使用可能な追加鉛防護具を関連企業と連携して開発した(散乱線防護BOX:1.0mmPb当量)。形状としては、透視X線管を覆う構造であり、縦32cm、横26cm、長さは40cmの立体構造である。主にX線照射口からの散乱線を防護するために開発された追加鉛防護具である。新たに開発した防護具の有無にて、透視装置(ZEXIRA:東芝メディカル社製)と人体ファントム(京都科学社製PBU-50)とサーベイメータ(日立アロカ社製ICS-321)を使用し、術者位置(床上90cm:生殖腺位置推定、床上150cm:水晶体位置推定)の散乱線量を測定した。 その結果、追加防護具を使用した場合、床上90cmの位置では9.0%、床上150cmの位置では7.8%散乱線量を除去することができた。 また、昨年、患者皮膚線量低減のためのフィルタ(1.0mm、2.0mm、3.0mm、アルミニウムフィルタと0.5mm銅フィルタ)を使用し、患者被ばく低減について報告したが、このフィルタと追加防護具を組み合わせて使用したところ、11.3%~44.7%散乱線を除去することができた。 この研究の新規性として、フィルタを患者被ばく低減ではなく、散乱線防護に使用した報告である。この結果を関連学会(日本摂食嚥下リハビリテーション学会)で発表した。また論文化にむけて準備中である。 また、嚥下造影検査時の患者の被ばく線量測定は現在進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
この1年で寝台縦置きでも可能は追加鉛防護具を開発した。しかし、防護具単独では散乱線は約10%しか除去できなかったので、さらなる防護具の開発し、散乱線量の評価を行う。方向性は見えているので、継続して研究を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
新たな追加防護具の評価を行う。また、実際の患者さんの被ばく線量を測定し(進行中)、昨年実施た推定値と比較する。関連企業のみならず、連携研究者の意見を聞き遂行していく。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じたが、2年終了時は概ね使用限度内で使用できた。術者被ばくの際に使用していただく予定のポケット線量計の購入に至っていないことが考えられます。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
寝台縦置き防護具のさらなる開発を進め、ポケット線量計などを購入し、術者線量の測定等に使用したい。
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Research Products
(3 results)