2016 Fiscal Year Research-status Report
Development of a stand-up robot for cerebrovascular disease
Project/Area Number |
15K01388
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
谷口 敬道 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (90275785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
糸数 昌史 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (00611683)
山本 澄子 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 教授 (30302102)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 立ち上がり動作訓練用ロボット / 脳血管障害 / 片麻痺 / 立ち上がり |
Outline of Annual Research Achievements |
【本年度の目的】開発中の「立ち上がり動作訓練用ロボット(以下SUS:Stand Up Solution)」の1次試作モデルを用い健常成人を対象とした有用性に関する検討を行った。 【研究方法】対象は、中枢神経疾患及び整形外科疾患のない健常成人男性30名。年齢22.63歳±2.02、身長172.94cm±6.29、体重63.56kg±6.56。方法は、対象者の体格に合わせたSUSを右下肢に装着し椅子からの立ち上がり動作を測定した。測定条件は、条件1:両下肢での立ち上がり(Normal)、条件2:SUS非装着側(左下肢)の一側下肢のみの立ち上がり(No assist)、条件3:条件2+SUS起動による50%補助(Half assist)、条件4:条件2+SUS起動による100%補助(Full assist)。なお、条件3と条件4については、SUS装着の右下肢への随意的な荷重を行わないように被験者に指示し、筋収縮を筋電図にて確認した。計測は、3次元動作解析装置(VICON MX)、床反力計(AMTI・ Kistler)、表面筋電計(DKH)を用いた。また、SUS起動に伴う主観的な立ち上がり易さについてVASを用いて評価した。 【研究結果及び考察】床反力はNo assist0.93±0.97N/kg、Half assist0.86±0.10N/kg、Full assist0.87±0.11N/kg。膝関節モーメントはNo assist1.55±0.20Nm/kg、Half assist1.44±0.21Nm/kg、Full assist1.47±0.25Nm/kg。立ち上がり易さのVASは、No assist2.9、Half assist6.3、Full assist7.7。 この結果からSUS使用により非装着側の負担を軽減させた立ち上がり訓練が行えることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、健常者に加えて脳血管障害片麻痺者を対象とした研究を実施する予定であった。研究を進めていく中で、安全性の確保や有用性の確認など健常者を対象としたエビデンスの構築を優先した結果、やや進捗に後れを生じていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の結果に基づきSUSの改良を行い、医療機関において脳血管障害片麻痺者を対象とした実証研究を実施する。本研究の主目的は、脳血管障害片麻痺者の離床意欲を高めるための機能訓練ロボットディバイスとそのシステム開発である。患者の離床意欲を高めるためには、麻痺側の膝伸展力補助に加えて、適切な指標を提示した視覚的なフィードバックが重要な要素になると考える。既に視覚的フードバックに必要な要素を分析しSUSの改良の仕様が決定している。平成29年7月頃に完成予定である。
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Causes of Carryover |
主な理由として、備品費を使用しなかったことにある。本研究における備品費は、SUSの開発に充てる計画であり、本年度の研究成果に基づき仕様を検討した。そのため、年年度内の申請ができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年3月末までにSUSの視覚フィードバックシステムを含めた仕様が決定し既に申請を終えている。
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