Development of a stand-up robot for cerebrovascular disease

2017 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 15K01388
• Research Institution: International University of Health and Welfare
• Principal Investigator: 谷口 敬道 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (90275785)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 糸数 昌史 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 准教授 (00611683) ; 山本 澄子 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 教授 (30302102)
• Project Period (FY): 2015-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: リハビリテーション / 立ち上がり動作 / リハビリテーションロボット / 脳血管障害 / 片麻痺 / 訓練効果 / 早期離床

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、脳血管障害患者の早期離床を促すために理学療法士・作業療法士（以下、セラピスト）が患者をベッドサイドからの立ち上がりを誘導する治療動作に着目し、患者の麻痺側膝関節および足関節に駆動装置を取り付け制御する立ち上がり動作練習用ロボットを開発することである。また、立ち上がり動作練習中の体幹・下肢の筋活動や荷重変化などをリアルタイムに表示するタブレット端末を開発し患者にフィードバックすることで、より高い離床意欲を引き出すこと、更に急性期における立ち上がり動作練習はセラピストおよび患者の身体的負担も高く、運動障害の回復のために必要な立ち上がり回数を確保することが困難な現状をロボット技術により解決することが可能と考える。
平成29年度の研究は、①平成28年度の研究成果に基づき健側足底荷重をトリガーとした立ち上がり動作支援システムの構築、②立ち上がり動作システムに同期した足底荷重測定、無線型筋電・体幹傾斜角度測定および表示システムの開発、③足関節・膝関節の補助タイミング、補助量の検討を行った。
平成29年度の研究成果は、①については開発当初の平成27年度は足関節の角度変化をトリガにすることを検討していたが、健側下肢の荷重変化をトリガにすることで麻痺側下肢の自然な立ち上がり動作を促すことが健常成人を対象に確認することができた。②については当初、足および膝関節の角度変化を可視化することを検討したが、筋出力を可視化することの方が動作獲得のために必要な運動学習を効果的に促進する適切なフィードバックになる可能性が高いと考えられた。③については立ち上がり動作に必要な麻痺側の膝伸展補助の空気圧制御、足関節底屈補助と膝伸展補助の段階的タイミング、立位から座位への着座動作を安全に誘導する空気圧制御について感性評価を行い設定値を検討し、ロボット制御システムのガイドボタンに組み込むことが出来た。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

平成29年度中に立ち上がり動作練習支援ロボットの試作を終え脳血管障害患者に適用し効果判定を行う予定だったが、ロボットの開発に時間を要し実施することが出来なかったため。

Strategy for Future Research Activity

平成27年度から平成29年度までの3か年で立ち上がり動作練習支援ロボットの試作を終えることが出来た。本年度は、昨年度実施予定の脳血管障害患者を対象とした本ロボットの適用研究を行い必要性を検討する。また、理学療法士・作業療法士の有資格者を対象とした立ち上がり動作介入時の身体的負担感について本ロボットの有無で検討する。なお、特許の申請については本年度中に方針を明確にする。

Causes of Carryover

当該助成金が生じた理由は、本研究の目的である「立ち上がり動作練習用ロボット」及び「早期離床を促進するフィードバックシステム」の試作に時間を要し、昨年度の研究目的としていた脳血管障害患者を対象とした研究が出来なかったたことにある。
本年度は、脳血管障害患者を対象とした実証研究とロボットシステムとフィードバックシステムの改良を行う。