2017 Fiscal Year Research-status Report
筋緊張と循環動態の関連性および直線偏光近赤外線が循環動態と筋力に与える影響の検討
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15K01429
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
竹内 伸行 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 教授 (20587076)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 筋緊張 / 直線偏光近赤外線 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は大きく分けて研究1(主に健常者を対象とした筋緊張の状態と筋組織循環動態の検討)と、研究2(主に健常者を対象とした直線偏光近赤外線[HI-LPNR]照射が筋組織循環動態と筋力に与える影響の検討)として設定しているが、平成29年度は研究1に関わる内容の解析を行うことができ、加えて、関連する成果を論文発表することができた。加えて、研究2についても順調に研究データの測定を進めることができた。なお、研究2は平成30年度も継続して測定を進めているところである。 平成29年度に得られた、研究2に関係する成果の概要としては以下の通りである。健常成人を対象とし、HI-LPNRを足関節底屈筋に照射する介入群と、ダミー照射する対照群に無作為割付けし、介入効果の検討を行った。結果、対照群に比して介入群では脱酸化ヘモグロビン量が減少し、組織酸素飽和度が上昇した。一方、酸化ヘモグロビン量と全ヘモグロビン量は変化を認めなかった。これは、HI-LPNR照射によって脱酸化ヘモグロビン量が減少した結果として組織酸素飽和度が上昇したものと推察された。しかし、HI-LPNRは優れた深部温熱作用を有する機器であり、先行研究では組織に対する温熱作用による末梢血管の拡張や筋などの組織温度上昇等が報告されており、これらは通常、局所組織の代謝亢進に作用する。代謝が亢進すれば酸素消費が高まり、結果として脱酸化ヘモグロビン量が上昇すると考えられるが、今回の結果は異なるものであった。非常に興味深い結果であるが、これまでの先行研究等の知見とは異なるため、今後の研究継続によって得られる成果を総合的に検討して、HI-LPNR照射が筋組織循環動態に与える影響を検討していく必要があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題で設定している研究1と研究2について、概ね順調に進行している。これまでに研究1は、データの測定を終え、得られた結果からデータ解析まで行うことができている。また、研究2についても順調にデータ測定が進んでおり、平成30年度の早い段階で測定は終えることができる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、研究2のデータ測定を継続しながら、研究1で得られたデータの解析を深め、関連学会や学術雑誌に報告予定である。また、研究2の測定を行い、測定が終了次第、データ解析を行い、可能であれば平成30年度内に関連学会で成果を発表したいと考えている。間に合わなければ平成31年度以降での成果発表を行い、同時に学術論文にまとめて発表したい。
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Research Products
(1 results)