2017 Fiscal Year Research-status Report
運動イメージ脳波と聴覚性P300を使用した意思伝達装置
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15K01488
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
山脇 伸行 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (40278734)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 意思伝達装置 / 脳波 / 閉眼 / 運動イメージ |
Outline of Annual Research Achievements |
「はじめの5秒間で運動イメージ、後の5秒間でリラックス」を実行した場合は、「はい」、逆に「はじめの5秒間でリラックス、後の5秒間で運動イメージ」を実行した場合は、「いいえ」と予め決めておくことで意思を伝える意思伝達装置を作製し、その性能を評価した。運動イメージをはじめに実行するか、後で実行するかについては、実験開始後0.5秒時点で500Hz(はじめに運動イメージ実施)または2000Hz(後で運動イメージ実施)の純音で被験者に知らせた。各試行を5秒間の休憩を間に入れて10回繰り返した(10試行を実験1セットとする)。実験1セット当たり、500Hzと2000Hzはそれぞれ5回ずつ呈示されるように設定し、その順番はランダムとした。実験1セットを10回繰り返し、計100試行分の実験を実施した。評価実験は、被験者2名(20歳代の男子大学生)に対して安静覚醒閉眼状態で実施し、試行回数100回に対して90%の正答率となった。脳波測定用の電極については、電極装着感によるストレス等の軽減のため、3電極以内とした。2名の被験者で正答率が最大となる電極数は、3電極(P3, Pz, P4)と1電極(Cz)となった。他の被験者での検証が必要ではあるが、作製した装置は比較的少ない脳波測定電極での使用が期待できる結果となった。 本装置は、視覚の使用が困難な状況(瞼が閉じている、外出先等でモニターの設置が困難、等)でも使用可能であり、モニターが不要なため装置全体を小型、軽量化できる利点もある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究の申請者と実験に協力していただく被験者の空き時間が合わなかったため、被験者数を増やすことと操作時間の短縮実験(運動イメージとリラックスの時間を5秒から2秒に短縮した場合の性能評価実験)を実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の実験で協力して頂いた被験者は卒業したため、今年度、新たに被験者を募り、授業等のない夏季休暇中に集中的に実験を実施する。
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Causes of Carryover |
研究の申請者と実験に協力していただく被験者の空き時間が合わず、実験を実施できない期間が生じた。そのため研究が遅れ、成果発表用の旅費等が残り、次年度使用額が生じた。研究の延長を認められた期間の前半までに実験を実施し、その後、研究期間終了までに成果を発表する。
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Research Products
(1 results)