2015 Fiscal Year Research-status Report
頭部旋回運動を利用した非接触・非拘束型ハンドフリー操縦インタフェースの開発
Project/Area Number |
15K01494
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Research Institution | National Institute of Technology, Kumamoto College |
Principal Investigator |
大塚 弘文 熊本高等専門学校, その他部局等, 教授 (10223869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴里 弘毅 熊本高等専門学校, その他部局等, 教授 (60259968)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ヒューマンインターフェース / 福祉機器 / 電動車椅子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、環境の明るさに依存することなくセンサから対象物体までの距離情報を得られる短焦点深度センサを用いた非拘束非接触による頭部旋回運動オンライン検出法を簡素なアルゴリズムによって構築し、これを応用したジョイスティックに替わる全く新しいハンドフリー操縦インタフェースシステムの開発を目的としている。 平成27年度は研究初年度にあたり,第一段階として、申請者がこれまでの研究で開発した短焦点深度センサによる頭部特徴量抽出アルゴリズムとヨー方向頭部旋回動作のオンライン検出アルゴリズムの拡張によって、ピッチ方向およびロール方向の頭部旋回動作の検出アルゴリズムの構築に取り組み,開発に成功した。その成果を国際会議2015 9thICSTにおいて"Non-contact Head Gesture Maneuvering System for Electric Wheelchair using a Depth Sensor"と題して講演発表した。なお、掲載誌の詳細は以下のとおりである。(Proceedings of the 2015 Ninth International Conference on Sensing Technology, pp.102-107,(2015)) 走行軌跡・操縦者姿勢計測については上記国際会議発表論文中に示しているように当初の開発目標を達成しており、頭部旋回動作認識システムの起動/停止を制御する操縦者のためのユーザインタフェースについては開発途上にある。また、平成28年度に実施計画している走行性能を向上させた電動車椅子ベースの設計製作を完了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要においても示したように、最も重要な操縦信号発生装置、すなわち短焦点深度センサを用いた非拘束非接触による頭部旋回運動オンライン検出アルゴリズムを応用したジョイスティックに替わる信号生成システムの構築に成功した。そして、これを用いた従来型電動車椅子のハンドフリー操縦による性能評価実験まで到達している。この点においては当初の計画より進捗が得られている。ただ、応用を検討していた3輪型電動車椅子よりも機動性の向上が期待できる新形式の電動車椅子の発想が得られたことから計画を修正しその開発を進めていることと、操縦者へセンサによる姿勢モニタリング状態を提示するユーザーインタフェースとしては当初目標としていた水準でのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)の完成に現状では至らなかったことから、”おおむね順調に進展している”と判断としたものである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度以降においては、操縦インターフェースのGUI化を完成させ、それを新に設計開発した電動車椅子をベースとした電動車椅子制御システムを完成させる計画である。また、その操縦性能評価実験を行い電動車いす制御系の性能向上に取り組む。さらに、複数操作者による操縦制御結果を既存設備であるモーションキャプチャシステムにより収集分析し、操縦軌跡を解析することでジョイスティック使用時との比較により検証評価する。さらに、操縦時の操縦者姿勢変化計測結果および生体信号計測結果を統合的に分析することにより、操縦ストレスや乗り心地の評価に取り組む。
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Causes of Carryover |
平成27年度において走行軌跡・操縦者姿勢計測と生体信号計測システムを導入し、平成28年度からの運用準備に着手する計画であったが、本校内の他研究室において類似のシステムを有していたことから、導入準備として当該装置の借用により実用性検討中である。そのため多用途生体情報解析プログラムおよび心拍データ収集装置の導入については平成28年度以降に実施する計画に変更したことが理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
生体情報解析システムについては平成28年度に当該研究室との共同研究体制を整備しつつ、補充設備などの購入により効率的に構築する計画である。
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Research Products
(1 results)