2015 Fiscal Year Research-status Report
無自覚的動機付けの皮質脊髄路興奮性と運動行動に与える持続的効果
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15K01507
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宝田 雄大 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (70367093)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | unconscious will / motivation / effort / human force exertion / motor system / unconscious attention |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに、後催眠暗示による皮質脊髄路の興奮性高進を伴った筋力増大を見出している(Takarada & Nozaki, 2014a)。一方このような筋力増大の運動行動改善は、“楽しい”等の前向き形容詞と閾下の行動目標(例、“努力する”)との語彙対呈示でも確認されている(Aats et al., 2008)。さらに最近そのような無自覚的動機付けにより、皮質脊髄路興奮性高進をともなった最大筋力増大を見出した(Takarada & Nozaki, 2014b)。これらは、無意識の報酬に関わる情報処理が運動皮質神経活動状態を変化させ、人知れず、運動行動に影響を与えることを示している。本研究の目的は、経頭蓋的磁気刺激法(TMS)を用いて、単発の一次運動野刺激(M1)の誘発筋電図(MEP)を取得し、無自覚的動機付けが皮質脊髄路興奮性と運動行動に与える持続的影響を調べることである。そのために (a)無自覚的動機付けの運動皮質と運動行動に与える潜在学習効果、(b)無自覚的と自覚的動機付けが運動皮質と運動行動に与える影響、(c)それらの中長期的暴露のトレーニング効果を調べる。初年度の2015年度では、Ⅰ.9段階尺度を用いた呈示語彙選定、Ⅱ.語彙呈示方法を含めた呈示システム確立、Ⅲ.語彙呈示中のMI刺激によるMEPの安定的取得法を含めたTMSシステム確立、Ⅳ.無自覚的動機付けの運動皮質と運動行動に与える潜在学習効果の検証(a)を行った。その結果、確立されたTMSシステムを用いて、無自覚的動機付けが運動皮質のみならず、瞳孔に関連したノルアドレナリン系活性化を伴って運動行動を増強させることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
周到な申請前の実験準備等とそれを念頭においた、的確な研究計画書作成、そしてそれに準じた確実な実験実施による。
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Strategy for Future Research Activity |
動機付けにおける認知過程の意識の有無(見え方の違い)が運動システム、ノルアドレナリンシステム及び運動行動に与える影響を検証し、動機付けにおける無自覚的認知過程と自覚的認知過程との質的差異の検討を試みる。
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Research Products
(1 results)