2016 Fiscal Year Research-status Report
海洋自然体験への継続的参加によるライフスキル獲得に関する基礎的研究
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15K01516
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
千足 耕一 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (70289817)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 海洋自然体験 / ライフスキル |
Outline of Annual Research Achievements |
WHO(1994)は社会心理的能力としてのライフスキルに関する教育を促進する必要性を述べている。ライフスキルの要素は「意志決定」「問題解決」「創造的思考」「批判的思考」「効果的コミュニケーション」「対人関係スキル」「自己意識」「共感性」「情動への対処」「ストレスへの対処」があると述べられている。 本研究では、海辺の自然体験活動によるライフスキル獲得について、海辺の体験活動の指導者、先駆的取り組みを行ってきた者および海辺の自然体験活動に参加した者を対象に聞き取り調査を実施した。指導者を対象とした調査においては、1対1の半構造的インタビューを実施した。インタビュー中の会話は、対象者の承諾を得てICレコーダに録音した。海辺の自然体験活動参加者を対象とした調査では、自由記述形式の質問紙調査を実施した。 海洋自然体験におけるライフスキルの向上について検討するため、前年度から継続的に実施している先駆的取り組みを行っている者(主として指導者)を対象とした聞き取り調査を実施した。聞き取り調査で得られたデータは逐語データとして保存するとともに、学会大会での研究発表の題材として活用している。先駆的取り組みを行う者から得られたデータは、海洋自然体験によるライフスキル向上の枠組みを構成するべく、構成モデルを提示するために活用する。これに加えて、ライフスキル向上の枠組みを構成するため、体験の内容に焦点を当てた、海洋自然体験活動の活動参加者への聞き取り調査を実施した。これらのデータはテキストマイニングの手法を用いて分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
学内業務の多忙も一つの理由であるが、得られたデータからライフスキル向上の枠組みを構成するモデルの検討に着手することが遅れ、海洋自然体験の参加者を対象とした調査への着手が遅れたことが原因である。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度でもある本年度は、共同研究者との連携をより一層強め、調査をより強力に推進する。得られたデータを迅速に処理して、総合的な考察を深め、論文を作成する。
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Causes of Carryover |
研究の遂行(主としてデータ処理)が遅れていることが原因である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は最終年度でもあることから、本研究に専念し、データ処理等は必要に応じて外注も活用する。論文を作成して投稿するための費用を計上するとともに、必要に応じて論文の英文化も視野に入れており、そのための経費として使用予定である。
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