2017 Fiscal Year Research-status Report
海洋自然体験への継続的参加によるライフスキル獲得に関する基礎的研究
Project/Area Number |
15K01516
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
千足 耕一 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (70289817)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 海辺の自然体験活動 / ライフスキル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、海洋自然体験活動に継続的に参加することによるライフスキルの獲得について、長期継続的に指導を実施しているベテラン指導者と継続的に活動を実施している参加者を対象として質的および量的なデータを収集・分析することにより、ライフスキル獲得のモデルを構築し、海洋自然体験が日常生活に汎化する可能性を明らかにすることを目的とするものであった。 平成29年度においては、海辺の自然体験活動によるライフスキル獲得について、その分野で先駆的取り組みを行ってきた者を対象に追加的に半構造化された聞き取り調査および海辺の自然体験活動に参加した者を対象とした自由記述によるデータの収集を実施した。また、海辺の体験活動専門家100名を対象に、郵送法による質問紙調査を実施した。 海辺の自然体験活動の専門家を対象としたインタビュー調査の結果について、2つの学会で発表を行った。海辺の自然体験活動の専門家を対象とした調査の結果から、海辺の自然体験では、海が危険であること、自然に対応すること、自分で判断する必要があること、そのときあるものを使って工夫すること、目標を達成すること、必然的なコミュニケーションがあることなどの要素がライフスキルの向上に貢献する可能性があることが示唆された。本研究結果は、現在論文として公表する準備を進めている。 海辺の自然体験活動に参加した者から得た、海辺の自然体験とライフスキルの関連性についての検討では、テキストマイニングを用いて分析し、今後学会において発表するとともに、論文化する準備を進めている。 海辺の体験活動専門家100名を対象に、質問紙調査を実施し返信が得られたデータを分析中である。本件も同様に学会において発表するとともに、論文化する準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究においては3つの段階で調査を実施したが、研究成果の発表においては学会での発表に留まり、論文化をしていないのが現状である。本研究課題の進捗状況において遅れているのは、半構造化面接で得られた研究結果を分析することに時間を要したことが大きな要因である。その後、2つの調査を実施し、データを収集したが、これらを分析することにも時間を要している。研究代表者における本務校での委員会活動に予想以上の時間を割かれ、研究に従事するための十分な時間を確保することが困難であった点も挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究においては、大きく3つの調査を実施したが、いずれの研究成果も研究協力者との論議を重ねたうえで、基本的には論文として公表する方向で作業を進めている。 海辺の自然体験活動の専門家を対象としたインタビュー調査の結果は、現在論文として公表する準備を進めている。 海辺の自然体験活動に参加した者から得た、海辺の自然体験とライフスキルの関連性についての検討では、テキストマイニングを用いて分析し、今後学会発表を実施するとともに、論文化する準備を進めている。 海辺の体験活動専門家100名を対象に、質問紙調査を実施し返信が得られたデータを分析中である。本件も同様に学会において発表するとともに、論文化する準備を進めている。
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Causes of Carryover |
本研究が遅れている原因にも記述した、研究成果の論文化にかかる経費(データ処理のための経費,論文投稿費,印刷費)が拠出されていないため、これらの目的のために使用する額を次年度使用額として計上したい。
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