2015 Fiscal Year Research-status Report
高所登山活動のヘルスプロモーションへの効果を検証する実践的研究
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15K01540
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Research Institution | Biwako Seikei Sport College |
Principal Investigator |
林 綾子 びわこ成蹊スポーツ大学, スポーツ学部, 准教授 (10454464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金森 雅夫 びわこ成蹊スポーツ大学, スポーツ学部, 教授 (90127019)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 登山 / 呼吸機能 / 動脈血酸素飽和度 / 疲労回復 / 高所 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の2015年度には、新たな調査内容の確定のための文献検索、学会参加による情報収集・関係者との打ち合わせ、新たな手法を試すための実地調査を数多く行った。新たに購入したスパイロメータによる調査が主となったが、以下が主な結果である。①2泊3日の北アルプス白馬三山縦走登山において、7名の被験者の呼吸機能を測定した結果、登山前から後にかけて、呼吸効率の向上が明らかとなった。②スパイロメーターを用い、登山中の呼吸とSPO2を測定した。2名について、3か所5回の測定を行った。呼吸と動脈血酸素飽和度の連動がみられ、メーカーの協力を得て、細部のデータを測定器から抽出し、より詳細な分析を今後行う。③以前の調査との共通調査項目(尿・動脈血酸素飽和度・主観的尺度・非侵襲性ヘモグロビン濃度)については、比較検討を行い、今後の調査への改善点が明らかになった。 2015年度の調査結果から、さらに呼吸機能の調査を行うことの意義、多様な指標の関連を明らかにすることの意義が明らかとなり、2016年度の調査に向けての課題が得られた。2015年度の調査結果については、2016年6月の登山医学学会での発表、11月にはアメリカでのAssocaition for Outdoor Recreation and Education内のResearch Symposiumにて発表を予定している。また、スパイロメーターについては、メーカー側と測定値の扱いについて、協議を行っており、さらに継続し、本研究へより活用することを検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たな検討課題であった呼吸機能の測定が実施でき、それなりの結果が得られた。高所での極所測定についての課題は今後さらに厳密に取り組んで行かなければならない。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年度呼吸機能の改善が示唆されたことが最も大きな結果であり、その結果について、より他の指標との関連性など明らかにしていく。また、測定器を増やし、測定方法の精度もあげていく。2015,2016年度の調査結果を合わせるとそれなりな結果が得られることを期待している。
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Causes of Carryover |
物品に関して、メーカーとの確認事項があり、検討が必要であった。現在協議中であり、内容によって、新たに測定機器を増やすことを検討している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度1台購入したスパイロメーターという呼吸機能を測定する機器をもう一台購入予定である。
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