2015 Fiscal Year Research-status Report
社会的認知理論に基づく高齢者の身体活動促進戦略の開発と効果検証
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15K01571
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中村 好男 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (00198251)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高齢者 / 身体活動 / プロモーション / ウォーキング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、社会認知理論の認知・態度・行動といった人々の心理的要因に対するアプローチとして、地域とのつながり、環境保全、医療費削減などの社会的恩恵認知に着目し、社会的恩恵認知による高齢者の身体活動促進に貢献することを目的としている。 平成27年度には、申請者が、これまでに受けた科学研究費補助金等を受けて蓄積・確立してきた身体活動促進戦略に関する調査検証モデルを基盤として、前年度までに学内研究費等によって構築してきた「首都圏在住高齢者を対象とした健康情報ネットワーク参加者」を対象として、ウォーキングイベントや各種講座、健康冊子配信等の様々なプロモーションプログラムを実施し、上記目的を達成するための実践検証のモニタ組織(モニタ装置)を構築した。具体的には、協力会員募集、運営管理体制の確立(会員番号付与、バーコード付き個人カードの発行、個別情報発信体制の組織化、各種イベント参加状況の個別管理システム構築)を通じて、発信・提供する情報に対する対象者の応答行動(行事への参加、SNSコミュニケーション)データを収集可能とする仕組み構築を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年春に提出した交付申請書に従って、着実に研究を進め、当初の計画通りに実践検証のモニタ組織を構築した。これを活用して、次年度の研究を計画通りに進める事が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度には、平成27年度に構築したモニタ装置を活用して、縦断調査、実践介入研究を実施するための作業に着手する。具体的には、高齢者のウォーキング行動の実践を予測する社会的恩恵認知尺度の下位因子の同定、ならびに、そこで認定された「恩恵因子」を強調するメッセージ(小冊子、フライヤー、電子メール等による情報介入刺激)を送付して、高齢者のウォーキング行動の促進に及ぼす効果を検証する。
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