2015 Fiscal Year Research-status Report
シンクロナイズドスイミング競技の技術向上をめざしたトレーニング方法の開発
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15K01577
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Research Institution | Osaka International University |
Principal Investigator |
小森 康加 大阪国際大学, 人間科学部, 准教授 (90296773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 聡子 奈良女子大学, その他部局等, 准教授 (80314524)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | シンクロナイズドスイミング / バレーレッグ姿勢 / 正確性 / 体力要素 |
Outline of Annual Research Achievements |
シンクロナイズドスイミング競技において,バレーレッグ姿勢(上向き水平姿勢から、右股関節を90度に屈曲させる動作)は競技力を構成する重要な基本動作である.しかしながら,バレーレッグ姿勢を実施するために必要な体力的要因は明らかにされていない. 従って,本研究では,シンクロナイズドスイミング競技におけるバレーレッグ姿勢の股関節屈曲角度の正確性と体力テスト項目との関係を検証し,技術を遂行するために必要な体力要素(技術関連体力)を明らかにすることを目的とした. 本年度は,高い競技レベルを有する小学生,中学生,高校生,および大学生選手24名を対象に,バレーレッグ姿勢の評価と体力測定を実施した.対象者を競技規則に従い,シニア群(年齢17.7±2.6歳)とジュニア群(年齢年齢11.5±1.5歳)に分類し,検討を加えた.バレーレッグ姿勢の評価は,動作を ハイスピードカメラ(CASIO, EX-F1) を用いて撮影し,得られた映像から股関節屈曲角度を分析した(Dipp Motionpro,Ditect).課題角度(90度)と実施動作によって再現された角度との差の絶対値を再現誤差として算出し,用いた.体力測定項目は,ダブルバレーレッグ姿勢の保持時間,水中での股関節可動域,陸上での体幹保持時間および上体起こしとした. その結果,水中におけるバレーレッグ姿勢の再現誤差角度は,ジュニア群と比較してシニア群が低値を示したが,陸上で行ったバレーレッグ姿勢では,ジュニア群とシニア群の間に差異は認められなかった.体力測定項目は,ジュニア群と比較してシニア群が全ての項目において高値を示した. 以上のことより,水中で行うバレーレッグ姿勢を正確に遂行するためには,スカーリング動作,股関節の可動域,体幹保持能力などの体力要素が貢献している可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの研究状況は,おおむね順調に進展していると考えられる.その理由は,予定していた研究協力者に,主な測定項目を実施することができ,研究計画において,希望していたデータを収集することができたからである。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究実施によって,得られた結果を分析し,学会および論文にて成果発表を行っていく. また,今年度に得られた結果をもとに,次年度は測定項目を増やし,バレーレッグ姿勢の正確性に関係する体力要素を検討することとする。 今年度,購入したワイヤレス筋電図計測システム,および既存の携帯型高速度カメラユニットを使用し,測定を実施していく予定である.
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Causes of Carryover |
本年度は人件費および消耗品を抑えて,測定および分析を行ったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は,測定を多く実施するため,人件費および消耗品費に加えたい
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