2017 Fiscal Year Research-status Report
知覚-運動スキルのフィードバック学習に対する加齢とストレス耐性の影響
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15K01579
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
田島 誠 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (70330644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門利 知美 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (10781552)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ストレス耐性 / ハーディネス / レジリエンス / 精神的健康 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は知覚-運動スキルのフィードバック学習に対する加齢とストレス耐性(ハーディネスとレジリエンス)の影響を明らかにすることを目的とした。初年度である平成27年度には上記の学習効果とストレス耐性の関係を明らかにするために、スポーツ心理学や健康心理学に関連する学会や研修会に参加し、いくつかの有益なアイディアを得ることができた。 2年目の平成28年度では、知覚-運動スキルのフィードバック学習に対する加齢とストレス耐性(ハーディネスとレジリエンス)の影響を検討する前に、運動・スポーツ実施とストレス耐性の関係を明らかにするために、I市における小学生と中学生の運動・スポーツの実施状況とストレス耐性、および精神的健康度(ストレス度と生きがい度)について調査・分析した。その結果、運動・スポーツを実施していない小学生・中学生の一部には顕著に低いハーディネスとレジリエンスが認められ、運動・スポーツを実施していない児童はストレス耐性が低い可能性が示唆された。これらの結果から、運動・スポーツにおける知覚-運動スキルのフィードバック学習に対してストレス耐性が関与している可能性が見出された。 以上の成果を踏まえて、3年目の平成29年度ではこれまで質問紙調査のみで実施していたストレスの測定を生理心理学的な視点から測定・調査するために、脳波や指先脈波、皮膚電気抵抗などの生理学的指標を測定可能な実験測定装置を購入した。そのことによって、学習者のストレスによる心理的負荷とフィードバック学習における情報処理過程との関連について、過度のストレス負荷がないように安全に配慮した実験を行なう状況を構築することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
生理心理学的な測定を可能にするための測定機器の決定に時間を要したため、それらの機器を使用した実験の実施が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に購入した測定機器を使用して、予定している実験を実施し、知覚-運動スキルを学習中のストレスを心理学的・生理学的・行動学的視点から測定し、知覚-運動スキルのフィードバック学習とストレス耐性の影響を明らかにする。 しかし、加齢とストレス耐性に関する質問紙を利用した測定については、小学生・中学生~大学生~中高齢者においては実施終了したが、ストレス負荷実験を実施する上で、小学生・中学生や中高齢者を対象にすることは困難な状況である。
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Causes of Carryover |
(理由) 生理心理学的指標を測定するための機器購入が遅れてしまい、実験実施自体が遅れてしまったためである。 (使用計画) 測定機器は購入済みであるが、測定したデータを分析するためのPCを今後購入予定である。また、実験成果を発表する学会にも複数参加予定である。
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Research Products
(2 results)